ご飯も合わせると、けっこうなカロリーを取ることになるレトルトカレー。以前から、健康志向のレトルトカレーを求める声は強く、肉を入れないことでカロリーを抑えた野菜カレーなど、低カロリー商品はいくつもあった。
ところがここへきて新技術で油脂分をカットした商品や、体に良い成分を強化した商品など、新タイプの健康志向商品が増えてきている。団塊の世代や若い女性など、これまでとは異なる層をターゲットにしている点も特徴だ。
油脂分を約60%カットした「カリーヌーヴォー」
ハウス食品が今年の2月に発売した「カリーヌーヴォー」(「欧風仕立てのビーフカレー」「ごろっと野菜のビーフカレー」の2種類)は、油脂を極力使わずにカレーソースをつくる新技術「ローファット製法」により、油脂分を約60%カットした低カロリーのレトルトカレーだ。
「油脂分をカットするだけなら難しいことではない。だが、油を減らせばうまみやコクが失われたり、香辛料の辛みばかりが際立ったりしがち。それを新技術で解消した」と、開発にあたった、同社レトルト・低温食品部の山口雅一開発マネージャーは説明する。
今、店頭に並ぶ低カロリーをうたったレトルトカレーの多くは、具材を野菜中心にするなどの工夫により全体のカロリーを抑えた商品である。これに対して、カリーヌーヴォーは、カレーソースの製造工程の技術によるカロリーダウンである点が、決定的に異なる。
「誰もがカロリーを気にする時代だからこそ、最もポピュラーなビーフカレーで低カロリーを目指すことが大切だと考えた」(山口氏)。つまり、野菜カレーではなく、ビーフカレーであるのに低カロリーを実現したことが、この商品の新しさなのだろう。
「欧風仕立てのビーフカレー」を食べてみた。牛肉は柔らかく、肉のうまみを保っている。大きめにスライスしたエリンギとマッシュルームは、存在感があり食感もよい。ソースはカレーにしては赤ワインの味がちょっと強め、「油分を60%カット」してもコクは失われていない。「ごろっと野菜のビーフカレー」には、大きめのじゃがいもやニンジンがごろごろ。2種類とも、しっかり具を食べた、という満足感が残る。
同社によると、かつてレトルトカレーは「専業主婦と幼い子どもの昼ご飯」としての需要が高かったが、現在の客層は50代まで広がり、若い世代の比率は下がっているという。「油っぽさの少ないカレーが求められる傾向はさらに強くなっていく」とみて、同社では、「ローファット製法」を使った製品の展開を拡大していく予定だ。











