カフェで紅茶を注文して、ティーバッグ入りのカップが出てきた時のむなしさ……。何だか損をした気分になるのは私だけだろうか。

 おいしい紅茶を手軽に飲みたい、そんな人にぜひ試していただきたいのが、2008年4月30日、東京・恵比寿にオープンした紅茶専門店「tea espresso HATEA(ティーエスプレッソ ハッティー)」だ。スターバックスやタリーズのようなシアトル系カフェスタイルで、上質な紅茶をテイクアウトすることができる。

 同店をプロデュースした中心人物は、料理研究家・栗原はるみさんの息子であり、「ゆとりの空間」の代表取締役でもある栗原心平さんだ。

気軽なカフェスタイルでありながら、上品さが漂うウッディーな店内(画像クリックで拡大)

ポイントは紅茶葉に対応したエスプレッソマシンの「フィルター」

 従来、紅茶を飲むにはティーポットで注ぐか、またはティーバッグで抽出するスタイルとされてきた。紅茶はお湯を注いで飲み始めるまでに5分以上の時間を要す。だが、コーヒーに使用するエスプレッソマシーンを使えば、たった30秒程度で抽出することが可能になり、今回の出店につながった。

 しかし、紅茶葉をそのまま従来のエスプレッソマシーンでいれることはできない。茶葉がフィルターを通らず、紅茶の渋みやえぐみが出るからだ。そこで開発のポイントとなったのが、茶葉に対応した“フィルターの改良”である。

店の中央には紅茶をいれるエスプレッソマシーン(画像クリックで拡大)

 今回、栗原氏はエスプレッソの普及と抽出研究を行っているエス・エス・アンド・ダブリューの齋藤正二郎さんとタッグを組んだ。紅茶の渋みやえぐみを出さずに、いかに安定した旨みとコクの抽出を実現することができるのか。苦心の末、気圧を計算することで穴の総数や配列などを見い出し、現在のフィルター形状にたどり着いたという。

手順はエスプレッソをいれる時と同じ。1杯30秒ほどでティーエスプレッソがカップに注がれる(画像クリックで拡大)

 「フィルターの改良はもちろん、こだわったのが味です。母も僕も大のミルクティー好き。だから栗原家で出されるミルクティーに近い味を、お店でもご提案できればと考えました。父はレモンティー好きですが、試飲の批評には一番うるさかったと思います(笑)」(心平さん)