※この記事は4月24日時点の情報です。

 若き天才ジャズピアニスト、上原ひろみ。

 2003年に全米デビューを果たして以来、世界を舞台に活躍するアーティストだ。17歳のときにジャズ・ピアノの巨匠、チック・コリアと共演し、米国バークリー音楽院在学中にジャズの名門「テラーク・レーベル」と契約。翌年には米国の「サラウンド・ミュージック・アワード〈ニュースター賞〉」を受賞するなど、その活躍は目覚しい。

 全身を激しくうねらせながら、鍵盤をすべり行く指先――。ジャズの本場でオーディエンスに拍手喝采を浴びるその姿が日本で広く知られるようになったのは、全米デビューから半年過ぎた2003年10月。米国での活躍を特集したテレビ番組が放送されてからだった。ある意味“逆輸入的”ともいえる彼女が今年5月14日、ギターを加えたユニット「HIROMI'S SONICBLOOM」として2枚目のアルバム『ビヨンド・スタンダード』を日本先行でリリースする。

 これまでオリジナル作品を作り続けてきた彼女が今回取り組んだのは、意外にもカバー・アルバムだ。しかもそれがジャズのスタンダードにとどまらない。クラシックの名曲であるドビュッシーの「月の光」、坂本九の「上を向いて歩こう」、そして、あのロックギタリストの巨匠、ジェフ・ベックの「レッド・ブーツ」までカバーしているではないか!その真意を探るべく、ニューヨークを拠点に世界を駆け巡る本人に直撃した。

上原ひろみ
1979年静岡県浜松市生まれ。6歳よりピアノを始め、米国・ボストンのバークリー音楽院在学中にジャズの名門「テラーク・レーベル」と契約。2003年、アルバム「Another Mind」で世界デビューし、欧米でのライブ活動をスタートした。日本では、2004年、巨匠オスカー・ピーターソンの日本公演のオープニングアクトを務め、その後ミシェル・カミロやドリームズ・カム・トゥルー、矢野顕子といった国内外の大物アーティストとも共演。2007年にはギターを加えたプロジェクト「HIROMI’S SONICBLOOM」名義のアルバム「Time Control」を発売し、映画「オリヲン座からの招待状」(浅田次郎原作・宮沢りえ主演)のメインテーマ曲を担当。2008年1月にはチック・コリアとのブルーノート東京でのライブアルバム「デュエット」をリリースした。
(写真/稲垣純也)