昨年、多くのメディアで話題になった『セカンドライフ』。しかし、その後プレイヤー数が伸びず、『セカンドライフ』は縮小傾向にあり、過疎化が進んでいる。果たして今後はどうなっていくのだろうか。

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過疎化が進む『セカンドライフ』~進出企業の手応えとは~

 仮想空間で流通している通貨を現実の通貨に換金できるリアルマネートレーディングが脚光を浴び、昨年は毎日のようにメディアに露出していた、『セカンドライフ』。当時、お金もうけ目的のユーザーやアーリーアダプターが続々とメンバー登録し、一気にプレーヤー数を伸ばした。

 しかし、その後は急速に勢いが衰えた。リンデンラボが発表した2007年12月時点での日本人アクティブユーザー数(1週間以内にログインした人数)は、約2万9千人。同年7月の数字は約4万5千人だったため、5カ月で1万6千人がやめたことになる。実際、日本人街を歩いてみても、他のプレイヤーと出会うことが少なくなった。ゴーストタウン化した街もある。

 この原因のひとつとして、『セカンドライフ』におけるビジネスモデルの崩壊が考えられる。

 『セカンドライフ』は、店舗での対面販売を仮想空間内で再現できることから、楽天やアマゾンなどで知られるオンラインショップの進化形として期待され、大手企業が参入するたびに大きく報道された。また『セカンドライフ』に進出することで、新聞や雑誌に取り上げられる宣伝効果を期待する企業も多かった。

 しかし実際は、ユーザーが『セカンドライフ』を楽しむには敷居が高かった。『セカンドライフ』をスムーズに操作するには高性能PCが必要で、追加投資を余儀なくされたユーザーも多い。初期設定や操作方法もPC初心者には難解だった。

 その結果、『セカンドライフ』内の日本人街が閑散とし、店舗をみても店員も客もいないという状況が目立つようになったり「過疎化が進む『セカンドライフ』は短命に終わる」という報道が増えている。

 昨年5月から『セカンドライフ』に仮想店舗を設置したセシールは、今も店頭に店員をおき、キャンプ(一定時間その場所にいると報酬を受け取ることができる、アルバイトのようなシステム)を設置している。とくにキャンプは、15分間モデルとしてステージに立つだけで10L$(リンデンドル:『セカンドライフ』内で使われる通貨の単位)という報酬が発生することから人気スポットとなり、常に一定のユーザーを集客することに成功している。

『セカンドライフ』内にあるセシールの前には、いつもアバターがいる(画像クリックで拡大)

ここで15分間モデルとして立っていれば、10L$(リンデンドル)の報酬がもらえる(画像クリックで拡大)

 セシールに10カ月間運用した上での手応えについて尋ねてみると、「ある程度の話題作りにはなった。しかし、今後の予定は具体的に決まっていない」とのこと。特に目覚しい効果があったという訳ではなさそうだ。

 まずは投資コストに見合っただけ注目されたのでよしとする、といったところが本音だろうか。