2008年3月15日、新型のロマンスカーが東京メトロに乗り入れて、休日は北千住⇔箱根間を直通運転、平日は北千住⇔本厚木間を座席指定特急列車として運行する。

八代目のロマンスカー、60000系、MSE。50000系同様、岡部憲明氏のチームが内外のデザインを担当憲明氏のチームが内外のデザインを担当(画像クリックで拡大)

 一見、鉄道マニア向けのような、このニュースは、意外なほど多くの人々の関心を集めていた。一つは、地下鉄を全席指定のロマンスカーが走るという意外性。もう一つは、そのロマンスカーが新たに設計された新型車両だということ。そして、これまで、新宿まで出る必要がありアクセスが悪かった箱根に行きやすくなると感じた人が多かったことだ。

 その関心の高さを証明するように、2月29日に行われた試乗会は、テレビ局を始め多くのマスコミが集まっていた。しかも、取材スタッフの表情が、どの媒体も何となくウキウキと楽しそうに見えるのが印象的だった。トレンディネット編集部も、普段の取材に比べ、多少楽しい気分になっていた。

 13時58分、試乗用のロマンスカー・MSEは成城学園前駅を出発。霞が関経由で綾瀬駅に向かう。地下鉄相互乗り入れのために作られた新しいロマンスカーは、これまでのムードとはがらりと違う青を主体としたもの(この青は、輝く海、澄んだ空を想起させるフェルメール・ブルーなのだそうだ)。ロマンスカーはもちろん、地下鉄車両にも、青を基調としたものは無かっただけに、ホームに入線してきた車両を見た時は、かなり新鮮な印象を受けた。従来のロマンスカーらしさは、車両中央を走るオレンジのライン。このバーミリオン・オレンジがロマンスカーの伝統のカラーなのだ。

試乗車両が成城学園前駅に入線してきた(画像クリックで拡大)

試乗会を案内してくれたスタッフも、青い服を着ていた(画像クリックで拡大)

 名称のMSEは、マルチ・スーパー・エクスプレスの略。平日はビジネスに、休日はリゾートにと、多彩な運行を行うからだ。

 客室に入った最初の印象は、天井が高いということだった。ロマンスカーVSEの室内高2.55mにはかなわないものの、地下鉄を走る電車で室内高2.3mはかなり高く感じる。天井が高いため、荷物置きの棚もゆったりと作られていて、ブリーフケースを縦に置くことが可能。この高さと幅があれば、キャスター付きの旅行カバンも棚に置くことができそうだ。