スピード感は想像以上

 実際にインストラクターの後について、ゆっくりと周回コースを走ってみる。この施設内では、最高速度10km/hの初心者モードに設定されているので、10km/h以上は出ないようになっているが、風を全身で受けるせいか、速度がより速く感じられ、最初は、フレームを前に倒すのを躊躇してしまった。

 続いて、スラロームコース、ランダム走行コース、クランクコースの3つのコースを走行する。スラロームコースは、床に一列に並ぶパイロンの間をジグザグにS字状に走っていくものだ。

 そのスラロームコース、最初のコースは普通に左右に曲がれば楽に通れる間隔でパイロンが並んでいるが、続いてのコースはパイロン間隔が徐々に狭くなる。俊敏に左右に小回りせねばならないため、なかなか難しい。私はその難所で、リーンステアフレーム操作と体重移動がそろわず、2回ほどパイロンに乗り上げてしまった。目の前のパイロンを見すぎて、視点が下に下がってしまったのだ。クルマでもオートバイでも、スラロームの際は、目線を上げて、少し遠くを見るように教わったが、セグウェイにも同じことが言えるようだ。

スラロームコースを走行中。パイロンの間隔が、徐々に狭まっていくと、バランスを取るのが難しかった(画像クリックで拡大)

 そのような感じで、1周目は、多少、恐る恐るではあったが、2周めは、大体、どのコースもスムーズに走行できるようになっていた。

走行中。2周目になると、徐々にスピードも上げられるようになった(画像クリックで拡大)

 基本的には操作は体重移動のみなので、スキーやスノーボードなどの経験者なら、とくに戸惑うことなく、すぐに乗りこなせるだろう。3周めは自分だけで走行。慣れてきたため、うまくスピードに乗れ、すぐに10km/hの最高速が出た。制限速度になると自動的にリーンステアフレームが起き上がり、それ以上の前傾姿勢は取れなくなる。10km/hという速度は、遅いと思われるだろうが、屋内の閉鎖空間では、結構速く感じられる。さして長いコースでもないのに、爽快さを感じられるのには驚いた。できれば、40分といわず、1時間、いや2時間でも走りまわっていたい気分になった。

 難しかったのは、ブレーキと、その場で止まってじっとしていること。ブレーキは、腰を落としすぎると、バックしてしまうし、ジワジワと落とすと、ブレーキの効きが悪く、前にズルズルと前進してしまう。試乗が終わった後に、所定の位置で写真撮影をしてもらえるのだが、その場で10~20秒止まっているのは、なかなか難しく、グラグラと動いてしまった。

 とはいえ、それらもあと数回練習すれば克服できるものだろう。基本的には体重移動ができれば簡単に乗りこなせるので、初めての人でも充分楽しめる。

 セグウェイを運転する際の諸注意としては、まず、体重が45kg以下、118kg以上の人は、機械の性質上、乗ることができない。また、富士急ハイランドでは、普通自動車免許を所持していることが必要で、年齢が18歳未満の人や、妊娠中、酒気帯び、怪我や障害のある人の乗車は認めていない。女性の場合、ヒールの高い靴や、サンダルなど、運転に適さない履物では乗車できないので、用意されている靴に履き替えることが必要だ。

 充電は、家庭用のコンセントがあれば、どこでも可能。一回のチャージで、24~39km走行できる。だが、4週間に1度、必ず12時間以上の充電が必要となり、充電を行わない場合、バッテリーが使えなくなる場合もあるので注意したい。

 ただし、現在、日本では、道路交通法の規制上、公道での使用は認められていない。個人向けの販売はなく、法人向けの販売のみで、私有地内に限定して使用が認められている。

(文/スーザン史子)