「ねんきん特別便」は、年金記録に間違いのありそうな人から順に発送されている。

 日本の年金制度には、国民年金、厚生年金、共済年金の3つの制度があるが、制度を移り変わっても、「基礎年金番号」という同じ番号で管理されることになっている。いろいろな事情で2つ以上の番号を持っていると、同一人物が別人になってしまう。年金上の別人、つまり持ち主のわからない「宙に浮いた年金記録」が5000万件もあることがわかり、本来の年金記録の持ち主を探すために、「ねんきん特別便」が送られることになった。すでに年金を受け取っている人から順番に送られているが、今年の6月以降は、若い世代にも特別便が届く。2008年10月までには、年金制度に加入しているすべての人に送られる予定となっている。

 ねんきん特別便を受け取ったら、そこに書かれている記録のチェックも大切だが、それ以上に、書かれていない記録を探すことが重要である。

 まず、加入歴を順番にみて、空白になっている期間がないかどうか、チェックする。加入期間と加入期間の間に空白がある場合、年金保険料の支払いがされていないことを意味する。この期間も年金保険料を払い込んでいたのであれば、そこに「宙に浮いた年金記録」が存在する可能性がある。ただし、宙に浮いた年金記録に関する情報は、何も書いてはない。だから、よく思い出してみよう。アルバイト先で厚生年金に加入していたかもしれない。短期間のアルバイトも含めて、勤めていた会社名や時期など、記憶をたどっていく。

 20歳以降、最初の就職までに、空白期間はないだろうか。知らない間に親が払ってくれていた国民年金の記録が抜けていたということもある。これでは「親心」が無駄になってしまう。確認してみよう。

 転職した人は要注意だ。転職と転職の間に空白があれば、その間に払っていた国民年金の保険料が抜けて落ちていることも考えられる。

社会保険庁が作成している「ねんきん特別便」見本。これと同じ書式のものが届くはずなので要チェックだ。1欄は基礎年金番号。2欄〜7欄で加入歴、加入期間を確認する。8欄〜13欄で総加入月数を確認する。8欄は国民年金、9欄は厚生年金、10欄は船員保険、12欄は共済組合だ。これは見本なので全保険に加入歴があるが、そうした人はあまりいないはず。ただし、一般のサラリーマンでも、国民年金の加入歴がある人は珍しくない。多いのは、20歳以降、就職前の大学生時代に国民年金に加入していたケース(平成3年4月以降、大学生は国民年金加入が義務付けられている。それ以前は任意だった)。また、転職経験者は、いったん会社を辞めた後、次の就職先が決まるまでの間は国民年金の加入期間となる(画像クリックで拡大)