家電量販店や百貨店などでよく見かけるようになった、「銀聯(ぎんれん)」のロゴマーク。中国のカード会社? 銀行? それとも新しい電子マネー? その“正体”に興味を持っている読者も多いだろう。

店先に銀聯のロゴマークを大きく出している家電量販店も(画像クリックで拡大)

銀聯は中国のデビットカード
発行枚数はなんと13億以上!

 銀聯とは中国国内の銀行を結ぶ決済ネットワークで、運営する中国銀聯は中国の中央銀行にあたる中国人民銀行の主導で2002年に設立された。以降、中国の銀行が発行するキャッシュカードには銀聯のロゴマークが付けられ、そのまま買い物に利用できるようになった。決済すると利用している銀行の残高から代金がすぐに引き落とされる仕組みで、「J-Debit」や、イーバンク銀行やスルガ銀行などが発行し、VISA加盟店で利用できる「VISAデビットカード」と同様のサービスと考えていい。

銀聯のロゴマーク。JCBのマークにちょっと似ている(画像クリックで拡大)

銀聯マークの付いたカードのイメージ(画像クリックで拡大)

 現在発行されている銀聯カードは、13億枚以上。現金を除くと、中国国内では最もポピュラーな決済手段といえる。利用できる店舗も中国国内で74万店(07年12月時点)と、VISAやMasterCardなど国際ブランドのクレジットカードが利用できる店舗(約20万店程度)の3倍以上もある。

 これほど普及した背景には、それには大きな理由があった。まず中国では、クレジットカードがあまり普及していないことが大きい。その背景には、個人向けの与信システムの構築が遅れている事情があるという。

 そうなると現金払いがメーンになるが、最も額の大きい紙幣が100元(日本円で約1500円)のため、高額な買い物をするのに不便なのだ。例えば、2万元(約30万円)の薄型テレビを買おうとすると、100元紙幣を200枚も持っていかなくてはならない。多額の現金を持ち歩けば、スリや強盗にあう危険性も高くなる。「販売店の偽造紙幣への警戒体制も強化されており、紙幣を1枚ずつチェックするので、時間もかかるという」(中国のマネー事情に詳しい銀行関係者)。安心して高額の買い物ができる手段として、銀聯カードの存在感が増しているというわけだ。