2007年度を代表する映画『潜水服は蝶の夢を見る』が、2月9日より公開する。本作品が受賞した映画賞は、カンヌ映画祭の監督賞と高等技術院賞(※1)を皮切りに、先月行われたゴールデングローブ賞の監督賞、外国語映画賞まで、世界各国の映画祭で計38門を受賞している。今年の米アカデミー賞にも主要4部門(監督賞・脚色賞・撮影賞・編集賞)でノミネートされているヒューマンドラマだ。

(※1) 映画制作における芸術的な貢献度や完成度の高い技術者(撮影・録音・美術・編集など)に贈られる賞。

『潜水服は蝶の夢を見る』
(監督:ジュリアン・シュナーベル/出演:マチュー・アマルリックほか/配給:アスミック・エース/2月9日(土)シネマライズほか全国順次ロードショー/公式サイト:http://www.chou-no-yume.com/
(c) Pathe Renn Production, France 3 Cinema, CCRAV 2007(画像クリックで拡大)

 原作はフランスを代表するファッション雑誌『ELLE』の名編集長、ジャン=ドミニク・ボビーの自伝。「ロックト・イン・シンドローム」という難病に侵された自己の体験を映画化したものだ。「ロックト・イン・シンドローム」とは、身体の運動および感覚器官のほぼすべてが麻痺していながらも、意識は健康時と変わらず鮮明に保たれている状態を表すものであり、重度の脳梗塞の一種とされている。日本では、「閉じ込め症候群」と呼ばれ、病名の由来は、自由の利かない自己の身体が外殻となって、心を内に閉じ込め(=ロックト・イン)てしまうという状態を示したもの。タイトルの由来はジャン本人がこの不自由さを「潜水服を着ているようだ」と表現したことによる。