11月2日に新創刊した集英社の月刊誌「ジャンプSQ(スクエア)」。発売2日で50万部を完売し、10万部を増刷するヒットとなった。6月に休刊した「月刊少年ジャンプ」のリニューアル誌的な位置づけにありながら、部数アップに成功したのだ。新連載が13本、「月刊少年ジャンプ」からの継続連載が4本のほか、読み切り作品や小説、コミックエッセイなどがある。12月4日発売予定の創刊2号目(1月号)では、荒木飛呂彦による読み切り作品や藤崎竜による新連載も控える。このヒットは新創刊ゆえのご祝儀なのかそれとも……。最近のマンガ雑誌の現状も踏まえて、マンガ研究者の斎藤宣彦氏に人気の秘密を分析していただいた。
60万部出た創刊号。2号目はどこまで行くか
マンガ研究者で、ベストセラー『自虐の詩』(業田良家/竹書房)の編集を手がけた「コミック・ガンボ」副編集長、斎藤宣彦氏に好調な出足を切った「ジャンプSQ」の人気の秘密を分析してもらった。
去年から今年にかけて、マンガ雑誌は多数創刊していますが、「月刊少年ファング」(リイド社)や「コミックヨシモト」(ヨシモトブックス)のように短期間で廃刊になってしまうものも多いですね。新創刊で60万部の「ジャンプSQ」は数少ない大成功したマンガ雑誌と言えます。
そもそも集英社は、戦後に小学館の娯楽雑誌部門として再出発し、絵物語やマンガのヒットで成功した出版社。だから集英社の根幹はマンガにあります。
その基盤を支えてきたのが「週刊少年ジャンプ」。前身は「日の丸」という月刊マンガ誌で、1968年に「週刊少年ジャンプ」としてリニューアル創刊されました。1995年には『ドラゴンボール』や『SLAM DUNK』などの人気マンガを擁し、653万部という歴代最高部数を記録。部数を増やすとともに、「週刊ヤングジャンプ」や「スーパージャンプ」など「〜ジャンプ」と名づけた兄弟誌をブランド展開してきたわけです。
ジャンプSQの60万部に関して言えば、一般的には「50万部刷って10万部増刷するくらいなら、最初から大量に発行すればいいだろう」と思うかもしれません。ですが、6月に休刊した「月刊少年ジャンプ」が37万〜40万部だったことを考えると、60万部つまり1.5倍に増やすのは、ものすごく大変なことなんです。創刊号はたいていお試し買いで伸びるので、レギュラー連載だけになったときにどのくらいに落ち着くかが気になるところです。それでも集英社は創刊2号目も荒木飛呂彦・藤崎竜といった人気作家を登場させ、強気の部数設定(50万部)でいくと言っていましたね。











