「Windows Vista Service Pack1」の正式版の配布は2008年第一四半期後半を予定する(画像クリックで拡大)

 「SP1適用前からVistaは安定しており、SP1を待つ必要はない」――マイクロソフトは2007年11月27日、「Windows Vista Service Pack(SP)1」のリリーススケジュールと、既に公開済みの安定性および互換性向上更新プログラムに関する記者説明会を開催した。

 SP1は、Beta3を9月下旬、RC1 Previewを11月上旬に公開しており、このテスト結果を受け、RC1を12月上旬、2008年第一四半期後半に正式版のリリースを見込む。正式版以外は限定的な配布で、一般のユーザーは入手できない。SP1の内容は、Windows XPのService Packと同じく安定性、信頼性、互換性の向上やパフォーマンスの改善などに関するものだ。BitLockerのマルチファクター認証など、主に法人ユーザー向けのプログラムも含む。

 SP1のリリーススケジュールを説明したマイクロソフトのWindows本部プロダクトマネジメント部の中川哲部長は「(Vistaでは)SP1適用前から安定した動作環境を提供しており、SP1を待たなくてもいい」と述べ、8月と10月に公開した安定性および互換性向上更新プログラム「Windows Vista Performance & Reliability Pack」について説明した。

 Windows Vista Performance & Reliability Packとは、安定性、信頼性、互換性の向上とパフォーマンス改善を図るためのプログラム群のことで、過去に公開/非公開だったものを集積している。8月に「KB938194」と「KB938979」を、10月に「KB941649」を“推奨”レベルの更新プログラムとしてWindows Updateを通じて配布している。この3つだけでも30以上の更新プログラムが含まれており、更新プログラムをまとめたSP1の配布を待たなくても、Windows Vistaの安全性や性能の向上は図られている、というのが中川氏の説明の意図だ。

 各更新プログラムの詳細は、Windows本部プロダクトマネジメント部の原田英典プロダクトマネージャが説明。これまでWindows Updateなどを通じて提供された更新内容は、休止状態からの再開時間の短縮や起動時間の短縮、主にノートPC向けのバッテリー寿命の長時間化やワイヤレスネットワークの安定性向上など多岐にわたる。

 中川氏は、「安定化などに関するモジュールは出し惜しみすることはない。昔はCDなどでSPを配布していたが、技術とインターネットの進化により、SPを待つことなく途中のものが提供できるようになった。確認がとれたプログラムは積極的に提供していく」とした。

提供済みの更新プログラムと互換性向上により「SP1を待たなくてもいい」ことを強調したマイクロソフトのWindows本部プロダクトマネジメント部の中川哲部長(画像クリックで拡大) 8月更新のKB938194、KB938979と、10月更新のKB941649の更新内容の代表的なもの(画像クリックで拡大)
KB941649に含まれる“休止状態からの再開時間の短縮”に関する改善点の解説。「Superfetch」とはアプリケーションなどの起動を高速化するためにVistaから導入したメモリー管理機能。使用頻度の高いアプリケーションに優先的にメモリーを割り当てることで起動速度を速めている(画像クリックで拡大) 互換性についても出荷150日で、現在のWindows XPと同じレベルに達しているという。古いソフトウエアなど、まだ対応できていないものもあるが、「引き続き対応していく」(中川氏)とした(画像クリックで拡大)

(文/三浦 善弘=日経トレンディネット)

■関連リンク
・マイクロソフト http://www.microsoft.com/ja/jp/
・KB938194 http://support.microsoft.com/kb/938194/jp-ja
・KB938979 http://support.microsoft.com/kb/938979/jp-ja
・KB941649 http://support.microsoft.com/kb/941649/jp-ja