来年1月公開の映画『秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE2〜島根より愛を込めて〜』/『古墳ギャルのCoffy〜12人の怒れる古墳たち〜』(2本立て)と来春公開予定の『菅井君と家族石〜選ばれし者〜(仮)』。いずれも各メディアに引っ張りだこの「蛙男商会」の作品である。

 蛙男商会とは、映像クリエイターであるFROGMAN氏が立ち上げた映像作品ブランド。Web上で写真やイラストに動きをもたせるソフトウエア「FLASH」を使った、いわゆる「FLASHアニメ」が彼の主な表現手法だ。

 FLASHアニメのデビュー作『菅井君と家族石』を同氏の個人サイトで公開したところ1日4万ヒット以上を記録。DVDも制作した5000枚がすぐに完売するほどの人気となった。その後も『古墳GALのコフィー』などの人気作品を数多く手がけ、2004年には「shockwave AWARD」で審査員賞、「G-creatorsグランプリ」で大賞を受賞した。ほとんどの作品を監督、脚本からFLASH制作、声優までをFROGMAN氏1人が手がけているというから驚く。のべ100人以上で作る通常のアニメと違って、数人の手しかかからない蛙男商会作品は、コストが安い。制作サイドにとっては魅力的だ。

 その蛙男商会がWebを飛び出したのが、昨年4〜6月にテレビ朝日系で深夜に放送された『THE FROGMAN SHOW』。新作の『秘密結社鷹の爪』と代表作『古墳ギャルのCoffy』の2本立てで、視聴率が裏番組の『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』(再放送)を上回ったことから、“ガンダムに勝ったアニメ”として話題になった。

 このヒットを受け、6月にはニュース番組『筑紫哲也 NEWS23』(TBS系)の1コーナーとして『NEWS23 蛙男劇場』がスタート。わずか2分足らずのアニメだが、いま起きているニュースを独自の視点でテンポよく風刺するという内容がウケ、多くのファンを獲得。月1回だった放送が昨年9月からは隔週になるほどの人気を得た。

 その後、NHK『トップランナー』のオープニング、サントリー『カクタスX』のテレビCMを手がけ、テレビへの露出が一気に増えることになる。この間、初の映画作品となる『秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE〜総統は二度死ぬ〜』/『古墳ギャルのCoffy〜桶狭間の戦い〜』(2本立て)が公開。ほかにも雑誌『SPA!』(扶桑社)のWebサイトで『秘密結社 鷹の爪団 独立愚連広報部 フラッシュアニメ課』の連載を開始した。

 さらに、ニンテンドーDS用ソフト『THE FROGMAN SHOW DS だってしょうがないじゃない』で、映像作品以外にも挑戦。『別冊ヤングマガジン』(講談社)で『全裸マン』、『少年エース』(角川書店)で『蛙男祭りだぜ!』の連載を開始し、紙メディアでもその存在感を示している。昨年から今年にかけてテレビ、CM、映画、Web、ゲーム、雑誌にとメディアを選ぶことなく露出し続けたことで、子どもから大人まで幅広い層で認知されることとなった。

 人々はなぜ蛙男商会作品に魅了されるのか。その理由は、歯切れのよいテンポと時に強烈な毒を含む笑いにあるのではないだろうか。短い時間にさまざまなエッセンスが凝縮されており、現代の“速さ”に合っているとも言える。また、「リアルじゃない絵にリアルな内容」という独特の雰囲気は、今までのアニメにはない味がある。

(C)2007 THE FROGMAN SHOW 劇場版製作委員会
蛙男商会初の映画作品『秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE〜総統は二度死ぬ〜』/『古墳ギャルのCoffy〜桶狭間の戦い〜』のポスター。FLASHアニメの映画はこの作品が世界初。2007年10月26日からDVDの発売を開始しており、人気キャラクター、吉田のフィギュア付きパッケージも2500本限定で発売する

(文/コジマリョウヘイ)

■関連情報
・蛙男商会 http://www.kaeruotoko.com/index.html
・SPA! http://spa.fusosha.co.jp/spa0014/
・カクタスX http://www.suntory.co.jp/softdrink/cactusx/
・THE FROGMAN SHOW DS だってしょうがないじゃない http://www.compileheart.com/frogman/