コンピュータエンターテインメント協会(CESA)の鵜之澤伸会長(画像クリックで拡大)

 「ハイスペックの据え置き型ゲーム機にも、ちゃんとお客様がついてきてくれることが見えた年だった」――。コンピュータエンターテインメント協会(CESA)会長の鵜之澤伸氏(バンダイナムコゲームス副社長)は、2014年1月10日、東京都内で開かれたCESA新年賀詞交歓会で、2013年のゲーム業界を振り返り、安堵の胸の内を語った。

 ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の「プレイステーション 4(PS4)」、米マイクロソフト(MS)の「Xbox One」が欧米を皮切りに相次ぎ発売された2013年末(日本ではいずれも未発売)。据え置き型ゲーム機としては7~8年ぶりとなる新モデルの登場で、その初動に注目が集まっていた。

 PS4は420万台、Xbox Oneは300万台を、それぞれ2013年末までに世界で販売したとSCEとMSが発表、前モデルより速いペースでセールスが推移している。

 「2年ぐらい前から、『据え置き型ゲーム機は終わったのではないか』と言われ、我々自身もスマートフォンなどに置き換わっていくものと洗脳されていたところがある。しかし、PS4とXbox Oneの立ち上がりは想像を超え非常に好調。高機能化する新型ゲーム機に、ちゃんとお客様がついてきてくれることが見えた」(鵜之澤氏)。

 家庭用ゲームソフトの国内売上高は2013年で2536.6億円(エンターブレイン調べ)と、5年前の3321.2億円(同)と比べておよそ4分の3に縮小した。それに代わって売り上げを急激に伸ばしたのがスマートフォンなどをプラットフォームとするソーシャルゲームで、ゲームコンテンツ全体では増加傾向を維持してきた。

 鵜之澤会長は、「ゲーム産業全体では、2014年も右肩上がりであることは間違いない。PS4などの新型ゲーム機がいよいよ国内で発売され、日本全体もアベノミクスで経済は上向き。そこへきてゲーム、アニメ、漫画などの“クールジャパン”が国の成長戦略に位置付けられている。ゲームはいち早く世界市場に進出した産業であり、売り上げの7割ぐらいが海外というデータもある。ゲームがクールジャパン戦略の先頭に立ってけん引していきたい」と語り、今年にかける力強い意気込みを示した。

 CESAは、開発者向けカンファレンス「コンピュータエンターテインメントデベロッパーズカンファレンス(CEDEC)」と、アジア最大規模の展示会「東京ゲームショウ」を9月に開催する。絶好調のスタートを切った新型ゲーム機市場、2013年から堅調なスマートフォンやタブレット向けゲーム市場など、持続性を伴った成長をさらに高められるか、注目の集まる2014年がスタートした。

(文/秦 和俊)