誰でも今すぐ、無料で、高機能な3Dグラフィックスを使ったゲームを作れる、プロ向け開発エンジンがあるのをご存じだろうか。ここ数年間、ゲーム業界で話題となっている「Unity」がそれだ。
米Unity Technologies社が最初のバージョン「Unity 1.0」を開発したのが2005年。その6年後(2011年5月)には、全世界で50万人のゲーム開発者たちが同ツールを使ってゲームを開発し、8900万人ものユーザーがWebブラウザにUnityエンジン(Unity Web Player)をインストールしてUnity製のゲームを遊んでいるという。
Unityが受け入れられた大きな理由は、無料で始められる点にある。同社サイトによると最新版の「Unity3」はベース(PlayStation 3、Wii、Xbox 360、PC向け)が無料で、機能拡張したPro版が1500ドル。加えて、スマートフォン(iOS、Android)用のゲームを開発できるアドオン機能もベースは無料、同Pro版が各600ドルという価格体系になっている。つまり、Pro版を選びさえしなければ、タダでPlayStation 3用ゲーム、iPhone用ゲーム、Android用ゲームを開発できる環境を手に入れられるのだ。
しかもUnityは、これまで1ライセンスが数百万円もするようなゲーム開発システムと同じような機能を持っている。3Dゲームをリアルタイムにレンダリング(演算)するだけではなく、空間の照明をリアルに再現する機能や、被写界深度やレンズ反射などエフェクト機能など、高品位な映像表現ができる。これらの機能をゼロから作ることは容易なことではない。これからスマートフォン向けゲームを開発しようとしている新規参入組にとって、Unityを導入することで、一足飛びにゲーム開発の土台を底上げできるわけだ。
こうしたUnityの使い方や導入メリットなどについて、「Unity入門 〜高機能ゲームエンジンによるマルチプラットフォーム開発〜」(ソフトバンククリエイティブ)の著者である高橋啓治郎氏が、12月14日(水)、「スマートフォン&タブレット 2011 冬」に登壇し、解説する。
これまで草の根的なコミュニティによる国内での情報発信が主体だったUnityだったが、今年9月に日本法人を設立後、サポート体制を整えつつある。高橋氏もそのサポートを積極的に実施している一人で、数少ないUnityの伝道師だ。スマートフォン市場でトップクリエーターを目指すなら、聴き逃したくないセッションだと言えるだろう。
(文/渡辺 一正=nikkeiBPnet)











