プリウス プラグインハイブリッド(画像クリックで拡大)

 トヨタ自動車は2009年12月14日、「プリウス プラグインハイブリッド(PHV)」のリースを開始した。2010年前半にかけて、日・米・欧の特定顧客を中心に約600台を順次納入していく。2年後には年間数万台規模で、一般向けに手の届く価格での市販を目指している。

 プリウスPHVは3代目プリウスのSグレードがベースで、家庭用電源で車載バッテリーを充電できるプラグイン機構を搭載。駆動用バッテリーはプリウスのニッケル水素電池から、より効率が高いリチウムイオン電池に変更。電池容量はプリウスの1.3kWhに対して5.2kWhと4倍に増え、フル充電状態でのEV(電気自動車)走行の航続距離は23.4km(JC08モード)、最高出力は100km/hを実現した。

プリウスPHVのシステム。大容量のリチウムイオン電池と、外部電源で充電できるプラグイン機構を搭載(画像クリックで拡大)

通勤や買い物などの近距離走行ならバッテリーの充電電力だけで走行でき、長距離では通常のハイブリット車として走れる(左)。日本の乗用車の50%以上が、1日当たりの走行距離が20km以下だという(右)(画像クリックで拡大)

 プラグインハイブリッドの利点は、通勤や日常使用などの近距離走行ではEVとして、長距離走行時はバッテリー切れの心配がない通常のハイブリッド車として使えることだ。トヨタの調査によれば、1日あたりの乗用車の走行距離が20km以下の車両が、平日・休日共に50%を超える。つまりプリウスPHVのEV走行航続距離23.4kmで、過半数のクルマの走行距離をカバーできる計算だ。

 1回の充電にかかるコストは昼間電力で82円(電力料金23円/kWhで算出)、深夜電力で32円(同9円/kWhで算出)。プリウス・SグレードのJC08モード燃費が30.4km/Lだから、ガソリン価格が130円/Lとすると、23.4km走行分のガソリン代は約100円。割安な深夜電力を利用すれば、近距離移動時の走行コストを約3分の1に減らせる。

プリウスPHVのリチウムイオン電池(左)と通常版プリウスのニッケル水素電池(右)。電池サイズはPHVの方が大きい(画像クリックで拡大)

プリウスPHVのラゲッジスペース(左)は大型のリチウムイオン電池を床下に搭載するため、通常版プリウス(右)よりもかさ上げされて浅くなっている(画像クリックで拡大)