ハチが障害物を回避する機能を応用した衝突回避ロボットカーを開発(画像クリックで拡大)

 日産自動車は2008年9月26日、ハチが障害物を回避する機能を応用した衝突回避ロボットカーを開発、9月30日から千葉・幕張メッセで開催されるIT・エレクトロニクスの総合展「CEATEC JAPAN 2008」に出展すると発表した。次世代の自動車の衝突回避技術への利用が期待できるという。

 東京大学先端科学技術研究センター神崎・高橋研究室(神崎亮平教授)との共同研究の成果に基づく技術。研究によると、ハチは自身の周囲にセーフティー・シールドに似た“パーソナルスペース”を持ち、周囲の環境を複眼で検知し、この中に入ってきた天敵や障害物を回避しながら飛行するという。

 このハチの行動解析を応用したロボットカー「BR23C」(Biomimetic Robot 23 Car)は、高さ・幅約60cmで、スカートの下に車輪を持ち、人間の歩く速さの半分程度の速度で走行。前方約180度の視界の中でパーソナルスペースに入った障害物を検知し、減速と回転を組み合わせた回避行動を瞬時に実行する。ハチの複眼に相当する機能は「レーザーレンジファインダー」(LRF)というセンサーで実現した。

 研究の責任者である安藤敏之・モビリティ研究所主任研究員によると、同技術は、複雑な判断を行わず環境に適応した動作を反射的に行う点で従来のシステムと大きく異なる。行動情報の蓄積を反射ルールに落とし込んでいるため、高速なCPUや膨大な情報を蓄積するメモリーが不要で、非常に短い時間で的確な回避行動ができるという。

 CEATECではこのほか、ドライバーに語りかけ、状況に合わせた情報を提供する「ロボティック・エージェント」(RA)、インテリジェントキーの機能を搭載した携帯電話なども出展する。

(文/三好豊=Infostand)

■関連情報
・日産自動車のWebサイト http://www.nissan.co.jp/
・CEATEC JAPANオフィシャルサイト http://www.ceatec.com/