CES2007のソニーブースの見どころは、何といっても有機ELディスプレイの展示だった。画面の美しさは既報の通りだが、27V型のフルHD表示タイプで画面部分の厚みは約10mm、小型の11V型では3mmと薄く、将来登場すると言われているフレキシブルディスプレイ(折り曲げたり、丸めたりできるディスプレイ)の登場を予感させた。
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| ▲ 27V型の有機ELディスプレイ。難しいと言われる緑や赤を濁りのない発色をしていた。有機ELはOLED(Organic Light Emitting Diode)と表記されている 【画像をクリックすると拡大表示されます】 |
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| ▲ 11V型の有機ELディスプレイが実用化すれば、薄くて美しいディスプレイを搭載した携帯ノートが登場することも夢ではない。画面を近くで見ると細かなグリッドが確認できる 【画像をクリックすると拡大表示されます】 |
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| ▲ 場内では携帯端末の「mylo」やWi-Fiオーディオの「VGF-WA1」も展示しており、話題を集めていた 【画像をクリックすると拡大表示されます】 |
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日本とは違い、録画機に全くといっていいほど関心が集まらないのが米国市場の特徴。日本で盛り上がっているBDレコーダーは新製品の展示はなく、次世代DVDに関してはもっぱらBDプレーヤーの展示が中心だった。それでも会場のメインを取るわけではなく、3種類の試作機が展示されているだけだった。
| ■ インターネット動画配信「BRAVIA Internet Video Link」が人気を集める |
一方でにぎやかだったのが米Yahoo!、米AOL、動画投稿サイト「Grouper」の動画をBRAVIA(ブラビア)上で表示できる「BRAVIA Internet Video Link」の展示だった。対応するブラビアに専用の端末を接続することで、映画の予告編やビデオクリップをハイビジョン映像で楽しめる。注目したいのはGrouperへの対応だ。
ちょっと話が脱線するが、日本のTBS系列で放送されている「さんまのスーパーからくりTV」をご存じだろうか。この番組の冒頭で面白い素人の投稿ビデオを紹介するコーナーがあるが、そこで登場するものの多くは米国で撮影した作品だ。米国ではABC Entertainmentの「America's Funniest Home Videos(通称AFV)」などの投稿ビデオ番組が人気で、そればかりを収録したDVDも売られている。「撮影した面白い映像は積極的にみんなに見てもらって楽しもう」という気質なのかもしれない。BRAVIA Internet Video Linkが対応するGrouperなら、好きなだけ素人の投稿ビデオを、リビングのテレビで楽しめる。
もちろん、リビングパソコンでも同様のことは可能だろう。だがテレビのリモコンだけで操作できる使い勝手の良さが魅力と言える。BRAVIA Internet Video LinkはフルHDでの動画配信にも対応しているので、大画面テレビで美しい映像を楽しめるのもメリットだ。
画像投稿サイトなら、ホームビデオを持っていれば、自分の作品も気軽に投稿できる。これはムービーからテレビ、投稿に使うパソコンまで手がけるソニーとしてはうってつけのメディアではないだろうか。サービスの開始以降の動きに注目したい。
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| ▲ 担当者が絶えず威圧的に監視していたBDプレーヤーの試作機のコーナー。写真を撮影するときぐらいどいてほしいのだが……とにかく、3種類の撮影に成功。機能などの詳細は確認できなかった 【画像をクリックすると拡大表示されます】 |
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| ▲ この小さな端末をブラビアに接続すればBRAVIA Internet Video Linkを利用できる。テレビ本体とはHDMIケーブルで接続する 【画像をクリックすると拡大表示されます】 |
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| ■ 大容量&高速メモリースティックがPSP&PS3浮上のカギを握る!? |
ほかの製品やサービスのような派手さはなかったが、ソニーの今後の展開を占う上で重要な製品の発表があった。それは2009年までのメモリースティックのロードマップだ。今回のCESでは、8GBまでのメモリースティック PRO Duoが発表された。当初は2006年中に8GBモデルが発売される予定だったが、少し遅れて2月19日に発売となる。日本に先駆けての登場で、価格は300ドルだ。ロードマップによると2009年には32GBのメモリースティックが登場する予定だ。
今なぜメモリースティックが注目なのかというと、ほかでもない、ライバルである任天堂の「Wii」や「ニンテンドーDS Lite」に水をあけられつつある、ソニーのゲーム機の今後を左右しそうだからだ。
携帯ゲーム機のPSPだが、独自のディスク方式「UMD」の読み込み速度が遅いためユーザーから不評を買っている。UMDはDVDのようなビデオタイトルも販売されているが、価格がDVDビデオと変わらないこともあり、こちらの売れ行きもパッとしない。PSP自体は4.3型の液晶を備え、ゲーム、動画ともに美しい映像を楽しめる魅力的な製品。だが、その能力をフルに活用するには、UMDでは力不足の感があるのだ。
そこで大容量のメモリースティックが登場すれば、次世代PSPからUMDを外すという選択肢が現実的になる。実はUMDの容量は1.8GBしかない。PSPが発売された当時のメモリースティック PRO Duoは高価で、1GBが1万円以上もしていた。2GBのメモリースティック PRO Duoが約6000円前後で購入できる今となっては、UMDの価格優位性は低い。既に4GBのメディアも値下がりしており、1万円前後にまで下がっていることにも注目しておきたい。
UMDを使わなくてもフルスペックのPSP用ゲームを遊べるなら、歓迎するユーザーも多いはずだ。UMDがなくなったPSPはさぞスリムになることだろうし、iPod nanoのような小型モデルや携帯電話タイプも開発できるだろう。もちろん、PSPがHDDを搭載するという選択肢もあるが、それではコンパクト化は難しくなる。もし今後PSPが生き残るとするなら「脱UMD&大容量メモリースティック対応」は避けられないはずだ。
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▲ 32GBまで発表されたメモリースティックのロードマップ。32GBの発売は2009年となっている。それまでにはPSPの後継機も発売されるだろう。ライバルのSDメモリーカードは8GB(上位規格の「SDHCカード」)が発売済み。メモリースティックの開発も急がざるをえない 【画像をクリックすると拡大表示されます】 |
PSPが進化する上で欠かせないのが次世代ゲーム機の「プレイステーション3」(PS3)だ。非UMDのPSPが登場した場合、ソフト購入はダウンロード販売になるはずだ。ダウンロードは店頭の専用端末やパソコン、そしてPS3が用いられる。PS3を使ったPSP用ゲームの販売も既に始まっている。4GBや8GBのメモリースティックが普及すれば、さらに高画質、高機能なPSPゲームを開発することも夢ではない。
また、容量が増えればPS3やパソコンを介した高画質な動画販売も可能になる。CESではビットレートをDVD並みに上げたPSP動画の新フォーマットのデモが行われていた。動画の記録にはDVDで使用されるMPEG-2よりも高画質なMPEG-4(H.264)が使われるので、よりハイビジョンに近づいた高画質で動画の記録が可能になっている。新フォーマットと大容量メモリースティックを使えば、安価な動画配信やレンタルも可能になる。いまだキラーコンテンツが登場しないPS3にとって、PSPの母艦となることは地味ながらもアピールできる機能になるのではないだろうか。
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▲ 国内でも発表された「ハイビジョンハンディカム」最新機種も一足早くお披露目された。新しい色空間で記録、再生するx.v.Color対応のハイビジョンハンディカムのデモもあった。写真ではその違いが分からないかもしれないが、実際に見るとハッキリと発色の違いを確認できた 【画像をクリックすると拡大表示されます】 |
ソニーブースは他社に比べかなり積極的な展示が多く、ついあらぬ妄想を引き起こしてしまうほど楽しめた。このうちいくつの技術や製品が国内で発表になるか、今から楽しみだ。(鈴木 桂水)
































