「変身っ! とぉぉ!」幼い頃、公園の砂場や校庭の片隅で、日が暮れるまで繰り返した「仮面ライダーごっこ」。友達のなかで主役の仮面ライダーになれたのは、半ズボンの上にポピーの「光る回る変身ベルト」を巻いていた地主の子だった──30代、40代の“元・男の子”なら、そんな思い出の一つや二つはあるだろう。しかし一度でいいから、あの“変身ベルト”をお腹に巻いて、変身ポーズを決めたかったなぁ……。
あきらめてはいけない! 過ぎさりし夢を、叶えられる時がやってきた。2006年3月31日にバンダイが発売した「コンプリートセレクション 仮面ライダー新1号 変身ベルト」は、劇中のオリジナルイメージをそのままに、変身音と回転発光機能を再現した“大人のための変身ベルト”だ。
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| ▲ 開発者自身が「妥協を許さず究極の変身ベルトを目指した」と語る「コンプリートセレクション 仮面ライダー新1号 変身ベルト」(メーカー希望価格3万1500円)。装着して悦に入ることはもちろん、飾っても楽しめるようにデザインされた箱に入っている (c)石森プロ・東映 |
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| ▲ ご存知のとおり仮面ライダーは、本郷猛が変身する1号(演:藤岡弘、氏)と一文字隼人が変身する2号(演:佐々木剛氏)が登場する。さらに番組中盤で、設定によって1号、2号ともにコスチュームが若干変更される。それを「新1号」、「新2号」と呼んでおり、今回商品化されたのは、53話「怪人ジャガーマン決死のオートバイ戦(怪人ジャガーマン)」から登場する「新1号」が身に着ける変身ベルトだ |
しかし大人向けとはいえ、「変身ベルトが3万円!?」という声もあるだろう。う〜む。仮面ライダーをリアルタイムで見ており、その後、作品の全話を収録したLD(レーザーディスク)ボックス(25枚組)を視聴用と保存用に2セット所有する筆者からしても、ちょっと高いのではと感じた。
そして、なぜ“新”1号なのか? ファンとすれば旧1号のベルトの方が欲しいのではないのか? そのあたりの疑問を、商品開発の担当者にぶつけてみた。
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▲ お話を伺ったのは、バンダイ ボーイズトイ事業部、企画第一チーム 斎間伸雄さん。日ごろは平成仮面ライダーの子供用(?)の変身ベルトを担当。今回の「コンプリートセレクション」版の企画も立てた“ミスター変身ベルト”とも言える存在だ |
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| ■妥協を許さず、最高の変身ベルトを追求 |
──大人のためのライダーベルトを企画したきっかけは?
斎間氏:2003〜2004年に放送された仮面ライダー555(ファイズ)という作品がありました。この作品では、主人公が携帯電話とベルトを組み合わせた「ファイズギア」を使って変身します。当初、子供用の変身ベルトを販売していたのですが、「大人が自分用に買っている」という情報があり、精密なファイズギアを大人向けとして限定で販売しました。細部までこだわって作ったので3万1500円という価格になったのですが、用意した約4000個が、日を置かずに完売したんです。手応えを感じたので昨年、ファイズの前作にあたる「仮面ライダー龍騎」の変身アイテム「Vバックル」を3万円で発売したところ、こちらも瞬時に完売してしまいました。2006年は「仮面ライダー」が放映されて35周年という記念の年なので、原点である1号ライダーの変身ベルトを作ろうと考え企画しました。
──「仮面ライダー新1号 変身ベルト」は限定販売ですか?
斎間氏:当初は従来の製品のように専門店のみで販売する限定商品にするつもりでした。しかし、仮面ライダーの変身ベルトといえば、1971年に記録的大ヒットをした「光る回る変身ベルト」(旧ポピー)があります。バンダイにとって特別なアイテムということを考え、限定にはせず、一般の流通で販売することになりました。
──なぜ旧1号ではなく、“新1号”のベルトを選んだのでしょう?
斎間氏:白いベルトに風車が着く旧1号モデルは人気がありますね。ただ旧1号のベルトは作品中では発光しません。また「ごっこ」に欠かせない「変身ポーズ」が生まれたのは、一文字隼人の2号ライダーからです。2号もいいのですが、やはり1号にこだわりたい。そこで、風車の発光ギミック、変身ポーズがそろった「新1号」のベルトを製品化することにしたのです。
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▲ 「仮面ライダーが好きでバンダイを選んだ」という斎間さんは、1977年生まれの29才。リアルタイムで仮面ライダーは見ていないが、すべての仮面ライダーシリーズの原点である「1号ライダー」には特別な思いがある |
──製品化するにあたり苦労した点は?
斎間氏:やはり「光る回る」というギミックに心を砕きました。作品では合成によって、変身ベルトが発光しますが、これを多色LEDとフラッシュLEDを組み合わせることで再現しました。まずは実際の動きを見てください。












