Part2:鉄鋳物で実現した1.5mmの薄さ 魔法のフライパン
アルミやチタではなく鉄鋳物で世界最薄! 魔法のフライパン

魔法のフライパン (外径26cm/1万500円)

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鉄鋳物で作られたフライパンとしては、世界最薄の1.5mmを実現。熱しやすく冷めにくい、均一に熱が伝わるなどの特徴がある。サイズは外径24cm(8400 円)、26cm(1万500 円)、28cm(1万2600円)の3種類。購入はホームページから。なお現在のところ、注文の商品の納期は、サイズ・種類を問わずすべて約1年後となっている。

問い合わせ 錦見鋳造(TEL:0120-893-114)
購入・URL http://www.nisikimi.co.jp/

錦見鋳造 錦見泰郎さん

1960年、愛知県生まれ。40歳で父が経営していた錦見鋳造を継ぎ、代表取締役に就任した。31歳のとき鋳物業界では、実現不可能とされていた最薄の鉄鋳物のフライパン開発に挑戦。右の写真は、約6年前に撮影した家族写真。現在の三重県に移転する前に名古屋で撮影。妻・博子さんは大切なビジネスパートナーでもある。

短時間でムラなく焼き上げることができる

職人の手で、一つひとつフライパンの表面を丁寧に研磨していく(画像クリックで拡大)

 菜箸で軽くかき混ぜるだけで、パラパラとした炒飯を簡単に作ることができる。食材がこびりつくこともなく、短時間でムラなく焼き上げることができるフライパンは、「魔法のフライパン」と名付けられ、主婦の間で瞬く間に人気商品となった。

 開発したのは三重県にある錦見鋳造の社長、錦見泰郎さんだ。このフライパンの一番のポイントは「鉄鋳物」で作られていることにある。現在、調理器具といえばアルミやチタン製が主流だが、錦見さんはこの鉄鋳物でフライパンを作ることに挑み続けてきた。

鉄鋳物の致命的な「重さ」を減らすための「極限の薄さ」への挑戦

 鉄鋳物には、アルミやチタンにはない大きなメリットがある。熱伝導率が高く、素早く均一に熱が伝わりやすい。例えば、野菜を炒めるにしても、水気が出る前に素早く炒めることができるのだ。さらに使い込むほどに、油が鉄に吸収されて表面を覆う形となり、焦げやこびりつきを防ぐ。また、フライパンの表面から体に必要な鉄分を自然に吸収することができる。

 しかし、鉄鋳物のフライパンを完成させるには、絶対に超えなければならない壁があった。それは「重さ」である。

 当然のことながら鉄鋳物は、アルミやチタンに比べて厚みがあるため、その分だけ重い。特に腕力の弱い女性に使ってもらうためには、その重さは致命的といえた。軽くするためには、フライパンを少しでも薄くしなければならない。錦見さんの「極限の薄さ」への挑戦が始まった。

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