(文=長谷川 ゆか)

  ボストンやNYと肩を並べ、世界5大市民マラソンのひとつとして大きな注目を集めるロンドン・マラソンが、4月下旬ロンドンの街をあげて華やかに開催された。アイスランドの火山噴火の影響で、英国の空の玄関であるヒースロー空港の閉鎖が長引き、主要選手たちの到着の遅れが懸念されたが、最終的には英国人マーラ・ヤマウチ選手やケニヤやエチオピアからのトップ・アスリートたちなど錚々たるスター・プレーヤーが顔を揃える大会となった。あいにくの小雨と肌寒い天候の中 42.195kmのレースが展開され、男子は北京オリンピック銅メダリスト、エチオピアのツェガエ・ケベデが2時間5分19秒、女子はロシアのリリア・ショブホワが2時間22分0秒でともに初優勝、賞金3万6000ポンドを手にした。日本の女子選手も健闘し、赤羽有紀子が自己ベストを大幅に更新する2時間24分55秒で6位に入賞したのも、記憶に新しい。しかしロンドン・マラソンの魅力は、彼らエリート走者たちの檜舞台であることに留まらない。毎年の一般参加者は何と3万6000人以上、その多くの人々がそれぞれチャリティー団体への寄付を集めるために走る。さまざまなコスチュームに身を包む走者も少なくなく、沿道に集まった50万人ともいわれる大観衆の励ましの声を背景に、自分のペースで完走を目指す。英国人のチャリティー気質が色濃く反映されている、ユニークなロンドン流マラソンをリポートする。

ロンドンのアイコン、威風堂々たるビッグベンを背に走るランナーたち(画像クリックで拡大)

グリニッジに隣接する、ブラックヒースからスタートするエリートランナーたち。巨大なイヌは、英大手保険会社「チャーチル」のマスコット(画像クリックで拡大)