ここ2~3年で急速に市場が拡大

 カーシェアリングはマンション市場だけでなく、一般的にも普及し始めたばかりですが、企業の新規参入も増えており、ここ2~3年で会員数や車両台数が急速に伸びています。都市部を中心にコインパーキングと併用し、会員ならだれでも利用できる形態とするケースが目立ちますが、マンションの敷地内に設置して利用者を限定するタイプも増えています。マンションの場合は都市部の中小規模の物件に1台だけ設置したり、やや郊外の大規模物件に複数台設置したりと、さまざまなケースがあります。

 マンションに設置する場合、事業者にとっては駐車場スペースを節約できる面があります。設置コストが軽減できる分、物件価格にも反映できて購入者にもメリットがあるでしょう。ただ現状では月額基本料を、管理費に合わせて居住者全員から徴収するケースが多くなっています。クルマを持っている人にとってはあまり利用しない設備になる場合もあるので、利用コストの配分などに工夫の余地がありそうです。

 環境対策という意味でも、クルマの効率利用につながるカーシェアリングは注目されています。このところクルマ離れが言われて久しいようですが、ハイブリッド車や電気自動車をカーシェアするスタイルが、新しいマンションライフとして定着する日も近いかもしれません。

■カーシェアリングの車両台数と会員数の推移

※交通エコロジー・モビリティ財団調べ。2005年までは4月~6月、2006年以降は1月調査

プロフィール

大森 広司

住まい研究塾主宰。編集プロダクションを経て93年よりフリー。現在、『住宅情報マンションズ』、『住宅情報タウンズ』、オールアバウト「マンション入門」などで住宅関連全般にわたって取材・執筆活動を続けている。著書に『マンション購入 完全チェックリスト』(日本実業出版社)、『新築マンション買うなら今だ!』(すばる舎)などがある。