サフの内観。温かみの感じられる木材をふんだんに使い、オーガニックなフォルムをもつライトを配するなど、ナチュラルな雰囲気が店中に漂うインテリア。店内に座っているだけでも、ヘルシーな気持ちになる(画像クリックで拡大)

進化する、ロンドンのベジタリアン・レストラン

サフでは地元の生産者から旬のものを仕入れ、ローフード(調理していない食材)、または48度以下で調理された野菜や豆腐、ライスなどをメインで使う。写真はビートルートのラビオリ(画像クリックで拡大)

“ローフードはまずい”という既成概念を払拭する、洗練されたプレゼンテーションと味わい深い味が魅力。こちらはウィンター・サラダ(画像クリックで拡大)

 今や英国は、ヨーロッパにおいてNO.1、世界でも米国に次ぐ肥満大国。子供も大人もこの問題を抱え、政府は、1日に野菜やフルーツを5ポーション以上食べようという「5 A DAY」というヘルシーダイエット・キャンペーンを繰り広げる。様々な追い風にのり、またこのMFMの後押しにより、ロンドナーの野菜への注目度は最近ますます上昇。ロンドンの美食家たちをうならせる、洗練された味を誇るベジタリアン・レストランが話題となっている。昨年のオープン以来、様々な賞を受賞している「サフ」は、間違いなくその代表選手だろう。魚、乳製品や卵も使わないビーガン料理、野菜やナッツを中心とするローフード・ベジタリアン・レストランで、レストランを指揮するのは、NYで活躍していたC.サーノ氏。「ローフードは、食材がもつ酵素成分を体内に取り入れることができる。つまり食物からエネルギーをもらえるということ」とサーノ氏。歯切れのいい食感が残るルビー色のビーツに、カシューナッツ・ペーストの詰め物をしたラビオリ、ズッキーニの薄切りヌードルなど、多彩なテクスチャーが織りなす創作料理が魅力だ。また、ロンドンの目抜き通り、リージェント・ストリートから一本入った瀟酒な小径にある「ティビッツ」は、英国産素材を使った全ホームメイドのサラダや野菜料理が何と50種類も揃うレストラン。ジンジャー漬けアップルとオーガニック豆腐のイチジク&オレンジ・ソース、キノアとクランベリー・サラダのカレー風味などシェフのオリジナリティを感じさせるヘルシーなメニューが一堂にディスプレイされ、それを好きなだけセルフサービスでとり、値段はその重さによって計算される、ユニークな量り売りシステムが人気だ。

ティビッツの店内。左手前にあるのが、“フード・ボート”とよばれる店の看板で、約50種類もの野菜料理が並ぶ大テーブル。ヒヨコ豆とクルミのサラダの香菜ソースなどのコールド・フードから、パンプキン・ストロガノフやタイ風カレーなどの温かいディッシュまで、バラエティー豊かなメニューが揃う(画像クリックで拡大)