ポール・マッカートニーをモデルにした、動物の権利擁護団体として世界的に有名なPETA のポスター。環境問題活動家でありベジタリアンとしても広く知られているポールが、Tシャツのイラスト・メッセージを指差している、ウィットに富んだ作品。写真提供=PETA(画像クリックで拡大)

MFMの公式ポスター。キャンペーンに賛同するレストランは、これを店頭に掲げることができる。顔の着いたハートマークは、 妻であり、ベジタリアン料理研究家だった故リンダ・マッカートニーのトレードマーク(画像クリックで拡大)

 6月中旬、ベジタリアンかつ環境問題活動家として知られるポール・マッカートニーが、ロンドンで「ミート・フリー・マンデー Meat Free Monday(MFM)」キャンペーンを立ち上げ、世界のメディアの大きな注目を集めた。会場となったセント・ジェームズ公園内にあるレストランには、故ジョン・レノンの妻オノ・ヨーコやステラ・マッカートニーをはじめ、セレブリティーやアーティスト、各界の著名人たちが集まり、終止華やかなムードが漂っていた。MFMとは文字通り、“週に一回家庭で、月曜日だけ肉類を食べないようにしよう”というもの。これは今年5月に、ベルギーのゲント市が毎週木曜日を“ベジタリアン・サーズデイ(菜食の木曜日)”と名付け、全ての公共機関、学校において原則、ベジタリアン・メニューが出されることになったことに続く流れだ。国際連合食糧農業機関(FAO)によると、家畜を飼育・消費すること自体が地球温暖化緩和への大きな脅威となっていて、温室効果ガス排出源のうち家畜の占める割合は約18%、それは車や飛行機の約13%をはるかに上回っているという。また、家畜生産のために膨大な量の良質の水が使用され、これも環境破壊に大きく影響しているそうだ。そもそもこのムーブメントは、気候変動に関する政府間パネル「Intergovernmental Panel on Climate Change(IPCC)」のラジェンドラ・パチャウリ議長の提言から始まり、氏が2008年に「肉は生産過程で二酸化炭素を大量に排出し輸送でもエネルギーを使用する。肉の消費を減らすことは、個人ができる温暖化対策の一つである」と述べたことに端を発する。ポール自身も、「人々に、僕のようなベジタリアンになれと強制しているわけではないんだ。1週間に1回だけ、肉類を食べない日をつくるだけで、地球の環境問題緩和に貢献することができる。週1回車を使わないことより、はるかに簡単だろう?」と語っている。