最初は官能映画かと思った。だが、その思いは、物語が進むにつれ、見事に裏切られていく──。映画『愛を読むひと』は、今年のアカデミー賞で作品賞、主演女優賞、監督賞、脚色賞、撮影賞の主要5部門にノミネートされ、ケイト・ウィンスレットが主演女優賞を射止めた話題作だ。ドイツを舞台に、愛や官能からはじまった物語は、やがて、戦争や罪、人間の尊厳といった重いテーマを私たちに投げかけてくる。いったい、どんな映画なのか? その内容を見てみよう。
物語は15歳の少年マイケルが、21歳も年上の女性ハンナと出会い、恋に落ちていくところからはじまる。1958年、体調を崩していたマイケルは、外出先で嘔吐しているところをハンナに介抱してもらう。このことがきっかけで、マイケルはハンナの部屋に足繁く通うようになり、2人は会うたびに体を求め合う関係となる。
ある日、ハンナはマイケルに本の朗読を頼み、マイケルもまた、彼女に愛されたい一心でそれを受け入れる。その日を境に朗読は、愛し合う前の2人の儀式のようになる。だが、そんな幸せは、ハンナが突然、マイケルの前から姿を消したことで終わりを告げてしまう。
そして8年後、この2人に衝撃的な再会が待ち受けていた。大学生になったマイケルは、とある場所でハンナを見かけてしまうのだ。









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