湧出量・源泉数ともに日本一の温泉どころ別府で、毎春、稀有な音楽祭が開かれているのをご存じだろうか。クラシック界の最高峰ピアニスト、マルタ・アルゲリッチと、友人のピアニスト伊藤京子が、音楽を通して豊かで平和な社会づくりに貢献したい、と願って始めた「別府アルゲリッチ音楽祭」だ。商業主義を排し、単なる「町おこし」とも一線を画した手作りの催しは、地元住民はもとより、世界有数の音楽家など多くの人々の共感を呼び、今では海外の都市が彼らを真似た音楽祭を始めるほど、高く評価されている。11回目を迎え、ますます盛況を呈した今年の音楽祭をレポートする。

(取材・文=松島まり乃 音楽祭撮影=堀田力丸)

別府では春の風物詩である音楽祭の会場、別府ビーコンプラザ(画像クリックで拡大)

別府を代表する温泉のひとつ、竹瓦温泉 (c)Marino Matsushima(画像クリックで拡大)

聴衆の温かな喝采に包まれるカーテンコール(画像クリックで拡大)