10パターンから好きな表紙が選べる「奈良旅手帖2010」1680円。「奈良公園地図風」が一番人気。奈良旅手帖のウェブサイトはhttp://naratabi\.main\.jp/(画像クリックで拡大)

 「阿修羅」を筆頭に最近の仏像ブームの影響で、若い女性の注目を集めているのが奈良。そして奈良好きの間で評判になっているのが、ご当地手帳とも言うべき「奈良旅手帖2010」だ。実はこれ、東京在住の生駒あさみさん(31歳)が自費出版で発行したもの。

 「奈良の魅力にとりつかれて、20歳の頃から10年以上奈良に通い詰めています。そのうち、市販のガイドブックでは満足できなくなり、自分が知りたい奈良の情報をまとめたダイアリーにもなる手帳を考案したのです」と生駒さん。お寺や神社への簡単な行き方、仏像の特別拝観などお寺や神社の年間イベントスケジュール、コインロッカーやバリアフリー・トイレの場所など、奈良を旅する時に必要な情報を掲載。普段はダイアリーとして使えるうえ、この手帳を持っていれば、いつでも心は奈良に飛んで行けるというもの。

 自分が管理人を務めるミクシィのコミュニティ「奈良を旅する」で、メンバーに買いたいかどうかを聞いたところ、100人が買いたいという返事。そこで昨年11月に思い切って800部を自主制作。これがブログなど口コミで広がって無事完売。2010年版はその第2弾で1500部を発行したが、またたく間に予約で売り切れ、1000部を増刷予定。購入者は地元奈良県民が一番多く、東京や名古屋も多い。20~30代の女性が中心だが、10代から70代まで幅広い年代に受けているようだ。ウェブサイトでのネット販売のほか、奈良のウガヤゲストハウス、カフェ「カナカナ」、タイ料理店「RAHOTSU」でも販売。奈良の出版社の独自販売ルートを通じて、全国の書店での販売も始まっている。生駒さんは現在、独自の視点で編集する奈良のガイドブックの出版も計画中だ。

 

(文/志水京子)