慶次のよろいをあしらった特製カバー付き「前田慶次道中日記」復刻版。2200円。(山形県米沢市立図書館提供)(画像クリックで拡大)

約20年前、「週刊少年ジャンプ」掲載の原哲夫のマンガ「花の慶次」で注目されたのが、戦国時代きっての自由人と呼ばれた武将、前田慶次。このマンガで慶次のとりこになった30代男性ファンからの要望で、山形県米沢市立図書館が2001年9月に出版したのが「前田慶次道中日記」復刻版だ。同館には慶次直筆の原本といわれる「前田慶次道中日記」が収蔵されているが、「それを一目見たい」というファンの要望が絶えなかった。こうした声に応える形で出版されたのが始まり。ところが、昨今の戦国武将ブームの影響か、2008年6月の第4刷あたりから急に売れ始め、2009年1月に増刷した1500部は2月末には完売。5月にも1500部を増刷したが、紹介記事がネット配信されるやファンからの電話が殺到したという。購入者は30代男性が中心だが、若い女性も増えている。日記の内容は、関ヶ原の合戦後、京都にいた前田慶次が米沢に帰るまでの道中をつづったもの。慶次が詠んだ俳句・和歌もあり、高い教養がうかがえる。原文に現代語訳の解説書、旅の工程図、米沢市内の慶次ゆかりの史跡マップも付いている。(文/志水京子)