単体でUSTREAMライブ配信が可能なデジタルカメラに始まり、話題性のある家電製品を多数世に送り出してきたCerevo(セレボ)。そのものづくりのベースにはどのような考え方があるのか。TRENDY EXPOへの登壇を前に、同社の代表取締役CEOである岩佐琢磨氏に話を聞いた。

岩佐琢磨氏(いわさ・たくま)
Cerevo代表取締役CEO。立命館大学理工学部卒業後、松下電器産業(現・パナソニック)に入社。DVDレコーダーやテレビ、デジタルカメラのインターネット連携機能の開発に携わった後で独立し、2008年5月にCerevoを設立。単体でUSTREAMライブ配信が可能なデジタルカメラ「CEREVO CAM」を皮切りに、数多くのインターネット連携家電製品を世に送り出して注目を集める
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0から1を生み出したい

――2007年にCerevoの前身となるYOMEIを起業されましたが、そのきっかけは何だったのでしょうか。

岩佐琢磨氏(以下、岩佐): 当時、家電製品の選択肢としてお客さんが選べるものがほぼ大手メーカーのものしかありませんでした。今でこそJawboneやFitbitなどのメーカーの製品が家電量販店の店頭に並び、むしろ大手メーカーが追いやられている感すらありますが、当時は大手メーカーばかりの状況でした。
 その一方で、ネットワーク家電、今でいう「IoT(Internet of Things:モノのインターネット)」が注目され始めていましたが、大手メーカーはその分野が決して得意ではなく、あまり積極的ではありませんでした。家電をインターネットにつなげば、世の中を便利にできるのではないかという考えが元々あり、そのためには僕らみたい人が立ち上がって作らなければならないと考えたのが起業のきっかけです。

――新規の開発は、やはり大手メーカーでは難しかったのですか?

岩佐: 家電だけでなく自動車なども一緒だと思いますが、大企業はすでにあるブランドをベースに後継モデルを出してブルドーザーのように推し進めるのがコアコンピタンスとしてあり、むしろ新しいことをどんどんと始めるのはリスクになります。個人的には0から1を生み出すのが楽しいしモチベーションも上がるし、それが結果的に世の中をもっと良くするだろうと考えていました。それを継続的に実現できる場所をいろいろと探したところ、自分で始めるしかないと考えました。

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