今回紹介するのは、ニコンが2015年10月に発売予定の新しい標準ズームレンズ「AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR」だ。当初、8月27日に発売とアナウンスされていたが、最終調整に時間を要すということで延期となった。試作品を実写してみると、とても高い精度で作られていることを実感した。写りも、標準ズームとしてはきわめて高い次元にある。

 ニッコールレンズの標準ズームのフラッグシップともいえる存在が、2007年11月に登場した「AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED」。発売から8年を経た今も、描写性能に定評のある大口径標準ズームとして人気を博している。今回紹介する「AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR」は、それにシャッタースピードで4段分相当の手ブレ補正機構を搭載した…とサラッと書くわけにはいかないほど、全面的に変更が加えられた。たぶん、ニコンはかなり頑張ったと思う。

8年ぶりに一新した大口径の標準ズームレンズ「AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR」。82mmのフィルター径から想像する通り、本体はかなり大きい。実売価格は26万円前後で、発売は10月中の予定
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旧型となった「AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED」。写真では分かりづらいが、新型と比べてひとまわり小さく軽い。実売価格は20万円前後
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 F4通しの標準ズームであれば駆動するレンズも小さくて済むし、F2.8でも鏡筒が大きな望遠ズームであればユニットを組み込むスペースも確保しやすい。しかし、24-70mm/F2.8はレンズの口径が大きいにもかかわらず、鏡筒にはあまり余裕がない。それゆえに、これまで手ブレ補正機構を組み込んだ大口径の標準ズームレンズを投入しているのはタムロンだけだった。そこに、ようやくニコンも続いた格好だ。

 手ブレ補正機構を組み込んだことで、フィルター径は旧型の77mmから82mmにアップ。全長も133mmから154.4mmに伸びた。たしかに、標準ズームとしては長い印象だが、デザインがうまいのか非搭載モデルと使用感はさほど変わらない。ズームリングやフォーカスリングの動きも滑らかだ。

風に揺れていた暖簾。拡大すると細かい布目までしっかりと描写されていた(D810使用、ISO100、1/160秒、F2.8、52mm)
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一見コントラストは高めだが、よく見るとハイライトもシャドーもよく粘っている。もちろん、カメラの素性のよさも大きいのだが(D810使用、ISO100、1/500秒、F2.8、70mm)
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すっきりとヌケがいいのも特徴。絞るとキレ味の鋭さが増す(D810使用、ISO100、1/320秒、F5.6、29mm)
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