第7ホールにあるプロダクションI.Gブースのドームシアターでは、2015年冬にリリースが予定されている『攻殻機動隊 新劇場版 VIRTUAL REALITY DIVER』の予告編がアナグリフ方式の立体映像として上映されている。同タイトルは、VRゴーグルにスマートフォンをセットして楽しむ360度立体映像。視線の方向にあわせて360度で展開するその映像は、作品世界への強力な没入感を味わわせてくれる。

 ブースでは、プラネタリウムのような直径6mのドーム型のスクリーンに立体映像を投影することで、擬似的に360度の立体映像が持つ迫力を味わえるようにしている。

 『攻殻機動隊 新劇場版 VIRTUAL REALITY DIVER』は、プロダクションI.Gの浅井宣通氏、高幣俊之氏、糸屋覚氏が共同で立ち上げたプロジェクトブランド「SIGN」が手がける初の作品。ディレクターを務めるのは、HMDを利用した360立体視VR映像、全天周ドーム映像などを中心に、EXILE、L'Arc-en-Ciel、GLAYらメジャーアーティストのライブにおけるオープニング映像なども手がける気鋭のアーティスト、東弘明氏だ。

 プロダクションI.GをベースとしたSIGNとのタッグで生み出されるその映像は、「攻殻機動隊」のファンならずとも期待せざるをえず、実際にこのブースで見られる予告編映像は、短いながらも見る者を作品世界に一気に引きずり込むハイクォリティなものに仕上がっている。

 プロダクションI.Gの出展作品はこの予告編映像だけ、と思っていたら、それはちょっとした勘違い。実はこの予告編映像を映写しているドームシアター自体が、SIGNが世に送しり出す「商品」なのだ。

 このドームシアターは、なんと可搬型。高品質な仮設ドームを手がけるDomeworksと共同で開発したもので、4時間で設営、2時間で撤収が可能という。4台のプロジェクターによって全天周に投影されるその映像は、歪みなどが自動で補正されるため、高品質で、そのうえ立体音響システムも完備している。

 SIGNはこの「モバイルドームシアター」と上映するコンテンツや広報素材などをセットにし、「ドーム興行パッケージ」としてリリースするのだそうだ。SIGNにお願いすれば、まさにこのゲームショウに出展されているブースのようなものを全国どこにでも展開できる、というわけ。

 ブースそのものが商品だなんて、ちょっと驚きだ。

『攻殻機動隊 新劇場版 VIRTUAL REALITY DIVER』は、「攻殻機動隊 新劇場版」をベースに新たに製作されたCG作品。360度立体映像として表現されることにより、「攻殻機動隊」の世界にダイブしたような没入感が味わえる (c)士郎正宗・Production I.G/講談社・「攻殻機動隊 新劇場版」製作委員会
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第7ホールにある実際のプロダクションI.Gブースと、そのイメージ映像。プロジェクト「SIGN」の「ドーム興行パッケージ」を利用すれば、劇場型コンテンツの上映を全国のどこででも展開できるようになるのだ
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モバイルドームシアターの構造図。映像は4台のプロジェクターを使って投影され、立体音響システムも完備。映像と音に包まれるような体験が可能になる。その実力のほどは、ぜひプロダクションI.Gのブースで体験してみてほしい
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(文・写真/稲垣宗彦)