クローニン真木が日本に帰省して、米国にまた戻って来る時に、知人や仕事場の同僚にあげるお土産として、日本のお菓子なんかを買っていきます。

 そんなお土産で、彼らの反応が面白いのが「キットカット」。米国にもあるお菓子ですが、実はフレーバーがミルクチョコレート、ダークチョコレート、そしてホワイトチョコレート、この3種類のフレーバーしかありません。しかし、日本に行くたびに驚かされるのですが、日本の「キットカット」のフレーバーの多いこと多いこと。季節限定とか、地域限定の製品を合わせれば、一体何種類あるのでしょうか……。

 それにしても「キットカット」に限らず、米国のお菓子やスナック菓子には、フレーバーの冒険が少ないような気がします。あっても、ストロベリー味とか、モカ味とか、そこらへんで終わり。ヨーグルトにいたっては、いろんなフレーバーが山ほどあるというのに(笑)。

 そんな米国のスナック/お菓子市場に置いて、少数派ながら冒険をし続けるメーカーがあります。スナック菓子大手のFrito Layのポテトチップスです。このブランドは毎年、秋になると”Do us a flavor”(”Do us a favor”=「お願いを聞いて」にひっかけてます)というコンテストを行います。「こんなポテトチップスを作って欲しい! そのお願いを聞いてちょうだい!」というコンセプトのもと、一般公募でいろいろなアイデアを募ります。そしてファイナリストとして、いくつかののフレーバーが選ばれるのですが、これらを実際に作ってしまい、販売までしてしまうのです。

 ところが、このフレーバーがすごすぎる。応募をした人も、Frito Lay社の企画の人たちも絶対遊んでるでしょ? と言いたくなるようなものばかり。

 過去の記事でもちょこっと書きましたが、2年前は「シラチャ・ソース」(米国人が大好きなチリソース)と、「チキン&ワッフル」(甘いワッフルにフライドチキンを乗せて、バターとメープルシロップをたっぷりかけた料理)がファイナリストに選ばれ、昨年は「カプチーノ」味と「わさび&ジンジャー」味、そして「マンゴー・サルサ」味が店頭に並びました。まあ、日本人として「わさび&ジンジャー」は許せるものがあるものの、「カプチーノ」ってどういう(汗)?

思わず立ち止まって、二度見してしまった「ワッフル&チキン」フレーバー。後日実際に食べてみましたが、確かに甘くて塩っぱい味なのですが、ちょっと納得できない味でした(笑)
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昨年のファイナリストのひとつ「カプチーノ」これは恐ろしくて手が出せませんでした(涙)
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フルーツのマンゴーと、サルサ。こちらも甘くて塩っぱい(しかもピリッと辛い)系のフレーバーですね
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昨年の勝者、「わさび&ジンジャー」。しかも、ジンジャーは写真から見ると「紅ショウガ」ですね。そうか、コンセプトは寿司屋ってやつですね
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 そして今年です。ギリシャ料理の「ギロ・サンドイッチ」、「トリュフ風味フライドポテト」、「ビスケット・グレービー」(米国の朝ごはん定番料理、ビスケットにソーセージが入ったホワイトソースがかかっています)、そしてニューヨークの定番料理として知られる、コンビーフをたっぷりと挟んだ「ルーベン・サンドイッチ」の4フレーバーが選ばれました。去年と比べると、かなりまともですね。

 今回は、サンドイッチ系がふたつもファイナリストに入っています。でも、サンドイッチに挟まれたいろいろな食材のひとつひとつをポテトチップスだけで、どれだけ再現出来ているのか興味深いところです。

 それにしても「トリュフ風味フライドポテト」とは。フライドポテトとポテトチップスで、なんとなく味は似せられると思います。でも、そこに加わる「トリュフ風味」。コストの高さから、本当のトリュフを使っているとは思えませんし、他の食材でどうやってトリュフ味を醸し出すのでしょうかねぇ……。

 何はともあれ、このファイナリストから今年もひとつだけ優勝が決まります。どのフレーバーが選ばれるのか、ちょっと興味津々です。

今年のファイナリスト達。果たしてどれが選ばれるのでしょうか。わくわく
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著者

クローニン真木(くろーにん まき)

 海外生活が人生の半分を超えてしまった、主婦&看護師兼ライター。日本人アイデンティティーを保持していると信じつつも、近年めっきり周囲からは否定されつつある。現在2児の母で子育てに奮闘しつつ、Narinari.comで執筆を展開。著書に「アメリカの弁護士は救急車を追いかける―アメリカの不思議なジョーシキ114」(宝島社文庫)。現在、月刊誌「この映画がすごい!」(宝島社)、「TOEIC Test プラス・マガジン」(リント)などに記事を提供している。日経トレンディネットでは以前に「アメリカ在住ミセス・マキのUSA『お茶の間』通信」を連載。