写真家の三井公一氏に注目の最新デジカメをいち早く試してもらい、撮って出しの実写画像を紹介する連載。今回は、リコーイメージングの「GR II」を紹介する。撮像素子をAPS-C型に大型化した先代「GR」と見た目はほとんど変わらず、撮像素子やレンズのスペックも据え置きとなったが、撮影できる写真は好ましいと感じる仕上がりに改善されていた。

 フィルム時代に誕生し、デジタル時代になっても熱狂的なファンを多く持つ、リコーイメージングの高級コンパクトカメラ「GR」シリーズ。デジタルの「GR DIGITAL」が登場して早10年、2013年5月に登場した先代「GR」でセンサーをAPS-Cへと大型化して大きくモデルチェンジをしたのは記憶に新しい。そして、2年の時を経て後継モデル「GR II」が登場した。

旧モデル「GR」(奥)のデザインやレンズ、撮像素子を継承しながら、スマホ連携などの新機能を追加した「GR II」(手前)。実売価格は8万8000円前後
[画像のクリックで拡大表示]

 パッと見では、GR IIは先代GRとどこも変化ないように感じる。外観上の大きな変化は、ホットシュー周りの出っ張りである。スマートフォンとのワイヤレス連携に利用するWi-Fi機能を新たに搭載したからだが、このおかげで電源投入がややしづらくなっている。だが、ボディーに貼られたラバーの「シボ」をグリップ感がいいものに変更するなど、好ましい変化も見られる。

APS-C型のGRとしては2世代目となった「GR II」。Wi-Fi機能を搭載したことで上部に出っ張りが加わったが、本体デザインやボタン配置は先代GRと基本的に同じだ。2世代目を表す「II」の表記はない
[画像のクリックで拡大表示]
こちらが先代の「GR」。電子ビューファインダーや可動式液晶などの飛び道具はないものの、使い勝手の良さは定評がある
[画像のクリックで拡大表示]

 スペックは、前述のWi-Fi機能が搭載されただけで、APS-C型の約1690万画素CMOSセンサーや、定評のある28mm/F2.8相当の「GRレンズ」、画像処理エンジン「GR ENGINE V」などは変わらない。

 しかし、実際に先代GRと撮り比べてみると、仕上がりに変化が加えられていた。特に感じたのが、露出とホワイトバランスがより自然で好ましく仕上がるようになったことだ。やや無機質で冷たい色合いだったGRに対し、心地よいと感じられる色合いをうまく出せるようになったGR II、という印象である。より自然な仕上がりなので、撮って出しでも多くの人に歓迎されそうだ。

▼初代GR
先代のGRで撮影した写真。どことなくアッサリめで、無機質かつクールな写りだった
[画像のクリックで拡大表示]
▼GR II
GR IIで撮影した写真。より自然で、見た目の印象に近い仕上がりとなった
[画像のクリックで拡大表示]