ビジネスパーソンが注意するべき“病気”について、専門家に解説をしてもらうこの連載。女性に特有の病気と思われがちな乳がんについて、前後編で解説します。前編では乳がんにかかりやすい人、症状、男性のリスクなどを解説しました。今回は乳がんで亡くなる人を減らす目的で始まった乳がん検診が、疑問視されるようになってきていることを受け、改めて乳がん検診について、南相馬市立総合病院、尾崎章彦先生に解説していただきます。

 胃、肺、大腸、子宮頸部、乳の5つのがんは検診による早期発見の効果が高いとされており、例えば乳がんは検診で早期発見した場合、9割以上の人が治る(5年生存率が9割以上)のだといいます。

 国や自治体はがんの早期発見のため、毎年がん検診を受けることを推奨しており、その中に乳がん検診も含まれています。特に40歳以上の女性は2年に1回、問診、視触診およびマンモグラフィー(乳房エックス線検査)を受けることが推奨されており、40歳、45歳、50歳、55歳、60歳の女性には国から検診の無料クーポンが配られています。

 こうした努力や「ピンクリボン運動」などの啓蒙活動の影響もあり、受診率は少しずつ上昇していますが、一方で、最近では乳がん検診の是非に関して、疑問視する声が挙がってきました。

 今回は乳がん検診の詳細と乳がん検診の是非を巡る論争を解説します。

■参考文献
WHO「Early detection of cancer