前回掲載した「ナンでも撮れる万能選手、パナソニック『FZ1000』で驚かされた動体撮影性能」に引き続き、パナソニックの高倍率ズームデジカメ「LUMIX DMC-FZ1000」を取り上げる。ズーム倍率が高いうえに明るいレンズと、動体にもしっかり追従するオートフォーカス性能の高さを特に評価している落合カメラマンだが、購入に踏み切るきっかけとなったのは意外にも4Kフォトの存在だという。「写真を撮る醍醐味とは無縁で、撮影はまったく面白くない」と語るものの、想定外の実力に「これは使える!」とうなったという。

パナソニックが2014年7月に発売した「LUMIX DMC-FZ1000」。1型の大型CMOSセンサーと、35mm判換算で25-400mm相当(F2.8-4.0)の高性能レンズを搭載する。実勢価格は6万8000円前後
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 FZ1000登場当初の広告展開で「4Kフォト」が大々的にアピールされているのを見て、私は正直「やっちまったなぁー」と思っていた。触れちゃイケナイところ、わかっていても口にしちゃダメなコトを堂々といわれてしまった気がしたからだ。いや、撮影手段、表現手段の拡張・拡大は大いに歓迎すべき。それはわかっている(つもり)。でも、なんだろう、心情的に受け入れがたいというか、そこに足を踏み入れたら終わりでしょーみたいな受け取り方をしてしまったというか、まぁ要するに、私の「写真」というものに対する感覚が古いんだろうね。

 でも、実際にやってみたら…あらら、条件さえ整えばフツーに使えちゃうのね~って感じ。ヤバいな、これ。「今まで撮れなかったものが撮れる」という、現代のカメラに必要な要件がしっかり備わることになってしまっている。「4Kフォトじゃないとダメ」との尖った捉え方は一部にとどまるかもしれないけれど、結果だけ(仕上がりだけ)を見るならば「4KフォトでもまったくOK、完全ノープロ!!」と判断する写真愛好家はかなりの数に上るんじゃないだろうか。

 かつて愛用していたキヤノンEOS 30D(EOS D30ではなくEOS 30D。ニコンの中級デジタル一眼レフが不甲斐ない時代に初代EOS 5Dと一緒にお仕事で使っていた)と同じ解像度(画素数=おおむね800万画素)が得られると考えると、何やら感慨深いものがあり、静止物を低感度で捉えた「4Kフォト」の仕上がりは、私個人の中では、なるほどかつてEOS 30Dで得てきた画像と一見、似ているような感覚に陥るものではあった。

■FZ1000が搭載する「4Kフォト」とは?
 撮影済みの4K動画から写真を切り出して保存する機能。4K動画は3840×2160ドットの解像度を持っており、動画から写真を切り出しても800万画素相当のサイズが確保できる。4K動画撮影を「秒間30コマの超高速連写機能」として利用することで、決定的なシーンを手に入れやすくなる。(編集部)
▼4Kフォトで撮影
▼通常モードで撮影
4Kフォトモード(左)と通常撮影したもの(右)の比較。A4サイズのプリントでは、コントラストが高めのパリッとした仕上がり(いわゆる「コンデジっぽい画作り」に近いといってもいいかも)になっている「4Kフォト」のほうが印象は良かったりする。つまり、当たり前なサイズのプリントなら、由緒正しき「写真」にまったく見劣りしない4Kフォトなのだ(左:ISO125、1/1600秒、F3.1、50mm相当 右:ISO125、1/800秒、F3.3、50mm相当)
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約37mm相当になる4Kフォトのワイド端で撮影。黒が十分に引き締まった仕上がりは一見、線の太い描写であるような印象をいざなうが、木の葉の再現などを見ると実はかなり精細に被写体を捉えていることがわかる(ISO160、1/1000秒、F2.8、37mm相当)
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光学のテレ端からわずかにiAズーム領域に入ったところで撮影したもの(約666mm相当)。4Kフォト+動画露出設定「S(シャッタースピード優先)」で1/2000秒を選択し撮影している。しかし、まぁ、ここまで写っちゃうと、4Kフォトにも文句はないわな…(ISO500、1/2000秒、F4.0、+1.3補正、666mm相当)
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