濃紺のワンピース水着――。多くの読者諸兄が思い浮かべるのは女子用スクール水着だろう。文字通り、学校のプール授業で小学生や中高生が着る水着だ。なのに最近、「スクール水着を大人の女性が着る」という“新しい市場”が生まれている。

 スクール水着をはじめとする学校用水泳用品の大手メーカー・フットマークでは、学校の授業で着用する水着の“自由化”拡大傾向と、他メーカーとの競合激化に対応し、「今までにないスクール水着の開発」(同社)に注力する。2013年に第1作を発売した「かわいいスクール水着シリーズ」は、「学校色(濃紺や黒)でありながらレジャー水着のかわいらしさをデザインに盛り込んだ、挑戦の意味合いをもつ商品」(同)という位置づけだ。

 さて、このシリーズをネット限定商品として第1作、第2作と展開したところ、「想定外の“大人の購入需要”が拡大」(同)、担当者も驚く結果となった。

 隠れた需要に商機を見いだした同社、シリーズ3作目となる今年の新作は、従来通り女子中学生・女子高校生をメインターゲットとしながらも「20代30代もオシャレに着られるデザイン」にこだわる。「今後は大人の購入者も考慮の上、製品開発を行っていく」方針だという。

 さあ! 大人女性の水着市場に生まれた新しい変化に注目しよう。「レジャー水着」「競泳用水着」「フィットネス水着」という3つの既存市場に加え、4つめのカテゴリーとして「大人が着るスクール水着」を創出したのだ。「かわいいスクール水着シリーズ」を機に需要を伸ばす新トレンドである。

 フットマークは、フィットネス水着の先駆けとなる「股下付き」の水中運動用水着を1998年、日本で初めて打ち出したパイオニアだ。そして今、もう1つの新しい水着市場を“図らず”も生み出した。一体なぜ、どういう女性がスクール水着を着用するのか? “オトナも着るスクール水着”最新事情を前・後編でお届けする。

一般によく知られるワンピース型スクール水着の定番スタイル。現在、女子用スクール水着市場は上下に分かれるセパレーツ型が7割方を占めるが、小学校低学年は今でもワンピース水着のほうが着用率が高いという
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