近頃、多肉植物と並んでブーム真っ盛りにあるもう1つの植物、それが「エアプランツ」だ。育つのに土は要らない。水を適切に与えれば、根っこを出したままポンと転がしておくだけで生きている。このユニークな植物を楽しむファンは男女ともにいる。しかし、どの品種が欲しいかというと、男性と女性で好みとニーズははっきり分かれるという。

※本記事は、「植物の流行りモノ」に注目するシリーズの最終回です。第1回の「観葉植物、わざと葉をむしり幹を曲げる“仕立物”はなぜ人気なのか?」、第2回の「“多肉女子”が開店前から行列、ブーム全盛で注目を集める多肉植物とは?」とあわせてご覧ください。

育つのに「土」が要らないエアプランツ

 「植物の流行りモノ」に注目するシリーズの第1回、第2回に続き、取材先は「プロトリーフ ガーデンアイランド玉川店」(東京・世田谷区)。仕入れを担当する小売部の鹿島善晴さんに話を聞いた。

エアプランツの品ぞろえは関東圏で最大級といわれるプロトリーフ ガーデンアイランド玉川店の売り場
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プロトリーフ 小売部 仕入れ担当の鹿島善晴さん
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 エアプランツは土壌に根を下ろさず、本来は樹木にくっついて生きる着生植物。木にくっついていなくても空気中の水分と二酸化炭素を葉や根から吸収し、光合成を行う。育てるのに土は不要、植木鉢も要らない。根っこを剥き出しにしたまま無造作に吊り下げたり、壁に掛けたり、ガラスの器などにポンと載せて飾ることができる。極端に大きくならないので、見た目に育っている感は乏しいが、どれも花をつける。花は育っている証拠だ。

エアプランツの根っこは水分と養分の貯蔵器官であり、木にくっつくためのツールでもある
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この品種は、もともとこんな感じで木にくっついてるんですよ
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エアプランツは土壌に根を下ろさず、樹木にくっついて生きる着生植物だが、樹木にくっついていなくても光合成を行える。店ではディスプレー用にワイヤーを使って植物を軽く留めている
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エアプランツは室内で管理するが、特に夏場、閉め切った部屋に置くのは絶対にNG。風が通らないと高湿で一気に腐ってしまう
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植木鉢も花瓶も要らない。根っこを剥き出しにしたまま、こんなふうに壁を飾ることもできる
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無造作に吊り下げても育つ。これはウスネオイデスという品種で、エアプランツの中では成長速度が例外的に速く、屋外の風通しの良い場所に吊るして適切に水を与えれば、ひと夏で約30センチ伸びる。中・南米あたりでは「梱包材」代わりに使われることもあるという。ゴミみたいなものかも……
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土を使わないので手が汚れず、軽くて扱いやすい。植物と雑貨を合わせて、部屋のインテリアとしてさまざまに楽しめる点が女性に人気 
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エアプランツの形状はそれぞれ個性的。このセレリアナという品種は野菜っぽい形をしている
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