工楽松右衛門の名は、「工夫することを楽しむ」と徳川幕府から賜ったものだという。トートバッグは3万5000円(画像クリックで拡大)

 江戸時代の発明家、工楽松右衛門(くらくまつえもん)が1785年に考案した極厚帆布「松右衛門帆(まつえもんほ)」は“日本最古の帆布”という。これを高砂物産協会(兵庫県高砂市)が復元して「松右衛門帆×豊岡鞄」のコラボバッグを造り、2015年3月4日に発売。1カ月で当初の計画売り上げ高の1.5倍を記録したという。

 復元バッグのプロジェクトは2010年にスタート。神戸芸術工科大学の協力のもと極太の糸を使った松右衛門帆を忠実に再現し、これを使用したバッグが制作された。

 「播州織は、兵庫県のほぼ中央に位置する北播磨(きたはりま)の美しく豊かな風土に育まれた先染綿織物です。糸から染めて織り上げる播州織独特の製法は、自然な風合い、豊かな色彩、肌ざわりの良さを生み出します。こうした特徴が支持され、国内生産の先染綿織物のうち、約70%以上という高いシェアを維持しています」(高砂物産協会の理事長 柿木貴智氏)

 生産は兵庫県豊岡市で行っており、千年の伝統を持つという「豊岡鞄」としても認定されている。従来の生地の表面にポリウレタンコーティングを施し、通常の松右衛門帆とは違ったつるりとした表情を加えた。現在は三越伊勢丹グループ10店舗のみで先行販売している。

(文/北本祐子)