木製は“トントン”と包丁が当たる音が気持ちいい!

 プラスチック製が一般的になった一方で、週末にキッチンにこもって腕を振るう“サンデーキッチン”派の男性や料理道具にこだわりを持つ人がここ最近急増していて、そんな人たちが選ぶのは、木製のまな板。長く使える良い包丁と良いまな板を一緒に購入する人が多く、木製まな板への注目度が復活しているといっていいかもしれません。

 昔から料理人が愛用してきた木製は、木材の持つ自然な柔らかさから、「包丁の当たりが良い」と表現されます。メリットは、包丁が傷みにくく切れ味が持続し、腕への負担が少ないこと。また、木は呼吸するので、包丁で傷をつけても湿度や気温差によって木が収縮して傷が目立ちにくくなり、長年使用していても包丁の当たり方にあまり差が出ません。さらに、包丁で切ったときの「トントン」というまな板の音が気持ちいいですよね!

 しかし、木製は使用後の手入れが大変です。包丁が当たった部分の切り口には水がたまり、雑菌が発生しやすいのです。経年劣化で黒ずんでしまうことも多く、材質によっては洗剤が使えないものもあるので注意が必要です。できれば洗剤を極力使わずによく洗い、立てかけてしっかり乾燥することが重要。生乾きのまま置いておくと、カビが生えたり割れてしまうこともあります。

プロは料理に合わせて木の種類を選ぶ!

 木製のまな板といえば、昔から知られているのはいちょうです。現在、一般に大量に流通しているのは、いちょうのほかに、ひのき、朴の木、桐などがあります。木製ならどれも同じじゃないの? と思った方、これが少しずつ違うんです。扱う料理によって向き不向きもあるんです。

 まず、木材をまな板にするにはいくつか条件があります。適度に柔らかくて、加工がしやすいこと、豊富にある木材であることも重要。材木問屋で教えていただいたのですが、1枚のまな板を作るには準備期間が必要になるそうです。木を伐採してから乾燥し、きちんと水分を逃がしてから加工しないと変形したり、反ってしまうからなんですね。まな板に適した木材は、油分を多く含んでいるもの。ということは、完璧に乾燥するまでには時間がかかります。長く使えるまな板はそういう準備期間をしっかりとっているものが多いんです。

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木製のまな板は厚みが重要

 まな板は大きさ、厚さもさまざまです。長く使うことを基準に考えると、選ぶときのポイントは、

1.大きさ:360×180mm前後のモノが家庭向き
2.厚み:10mm、20mm、30mmなどある中でおすすめは30mm。薄すぎると反りやすく、自立しないので使いづらい
3.木目:あまり気にする必要はないが、柾目(まさめ)のもののほうが長持ちする

 店頭でよく見かけるのは集成材でできたまな板です。料理人が使用している1枚板のもののほうが良いのですが、集成材でも10年以上は問題なく使えます。