部屋に格好のいいグリーンが1つあるだけで、雰囲気がふわっと和らぐ。住む人のうるおいを感じる。「インテリアグリーン」と呼ばれる観葉植物だが、このジャンルにも流行があるのをご存じだろうか。

 女性客が圧倒的に多い園芸市場で、4~5年前から需要が増えているのが「仕立物」(したてもの)だ。苗木の段階で葉を落とし、盆栽のように1点ずつ、幹にワイヤーをかけて曲げて育てる。観葉植物といえば、ひと昔前までは「葉が茂ったボリューム」が好まれたが、今は葉のボリュームよりも「カーブのついた面白い枝ぶり」が人気を集めるという。

花苗のトレンドは、省スペースで楽しめる「寄せ植え」

 観葉植物にも流行り廃りがあるんだろうか?と思い、取材に訪れたのは東急田園都市線二子玉川駅近くにある園芸店、「プロトリーフ ガーデンアイランド玉川店」(東京・世田谷区)。同店の利用客は主にファミリー層で、8割方が女性客。初心者でも育てやすく、管理しやすいものを中心に、花苗からインテリアグリーンといわれる観葉植物まで常時500点以上をそろえる。仕入れを担当する小売部の鹿島善晴さんに話を聞いた。

 花苗では、省スペースで多彩な色、形を楽しめる「寄せ植え」に力を入れている。直径30センチほどの鉢に、葉の色がシルバーや銅葉色(どうばいろ)のカラーリーフも含め、10種類前後の草花を彩りよくまとめる。寄せ植えは「季節感をひと鉢で表現できる」のが魅力。「周辺はマンション住まいでお庭のない方が多く、少ないスペースでも旬のお花を楽しめるので特におすすめしている」(鹿島さん)という。

旬の草花をひと鉢にまとめて楽しむ「寄せ植え」の例。「メイン花材の黄色のポップな印象を、足元のカラーリーフでぎゅっと引き締めているのがポイントです」(画像提供:プロトリーフ)
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「ゴムの木」や「幸福の木」は、ひと昔前の流行り

 観葉植物では、ここ4~5年前から売れ筋に変化がみられる。ひと昔前までは葉を茂らせてグリーンのボリュームを出したものが人気だった。その代表例が、おなじみの「ゴムの木」や「幸福の木」。

「葉っぱのボリューム」が特徴的な、ひと昔前に流行った観葉植物の例。これは「ドラセナ デレメンシス」という品種
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 生え被ってる感じ……。こうして見るとうっとうしいが、「昔は下から上まで、とにかく葉が茂っているものが好まれたんです」と鹿島さん。「でも今は店では売れない。リース業者が使うぐらいです。駅の通路とかビルの受付の脇などによく見かけますよね、ひと鉢に3本、真っすぐ立ってるグリーン。アレが昔流行ったタイプです」