日本ハムが販売するアレルギー対応商品が注目を集めている。ロースハム、ベーコン、ウィンナーなど、同社のイメージ通りの食肉加工食品はもちろん、米粉パンのシリーズは、アレルギーのない人にも“おいしい”と特に評判だ。またセブン&アイ・ホールディングス系列の「イトーヨーカドー」をはじめ、常時扱う小売店もあり、認知度が上がってきている。

日本ハムの米粉パンとは

 特定原材料7品目(乳、卵、小麦、そば、落花生、えび、かに)などに、食物アレルギーを持つ子どもは増えている(関連記事)。これを受けて専門機関で「食物経口負荷試験(oral food challenge test, OFC)」が実施されるなど、除去一辺倒だった数年前までとは対応が変わってきてもいる。しかし家庭や保育・教育機関ではアレルギー物質を除去した食事を摂るのが一般的だ。

 そうなると、意外に大変なのが、アレルギーの原因を含まない除去食の充実。子どもが好んで食べるウインナーやハム、ベーコンなどの食肉加工食品の原材料の一部には、小麦や大豆、乳などが含まれることが多い。ごく微量であってもこうした原料を含む場合、食物アレルギーを持つ子どもには影響が大きいため、食べられなくなってしまう。

 そんな中、食物アレルギーを持つ子どもやその家族から評価が高く、注目されているのが日本ハムの「みんなの食卓」シリーズだ。

 これは特定原材料7品目を一切持ち込まない専用工場で製造する、低アレルゲンをうたうシリーズで、主に同社のネットショップで販売している。約10年前にスタートし、ソーセージやハムなどの主力商品以外に、米粉パンやケーキ、ゼリーなど年々商品数を増やしている。中でも米粉パンシリーズは「第7回キッズデザイン賞」や「フード・アクション・ニッポン アワード2010 優秀賞」を受賞するなど、取り組み自体への評価も高い。

 日本ハムには「食物アレルギーねっと ~アレルギー、アレルゲン情報サイト~」という専用サイトがあり、食物アレルギー対策を系統だてて説明している。「もしかして?と思ったら」という、アレルギーチェックができる食物日誌がダウンロードできるページがあったりもするし、自身あるいは身近に食物アレルギーを持つ人がいなければおそらく見ないウェブサイトなのだが、実に細やかに対応しているのが分かる。

 なぜこれほど充実した除去食を作っているのか。日本ハムの担当者、川口貴子氏に話を聞いた。

日本ハム 川口貴子氏。川口氏自身、食物アレルギーマイスター(NPO法人アレルギー支援ネットワーク認定)を取得している。
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