2015年4月10日、アップルのウエアラブルデバイス「Apple Watch」が発表された。予約が殺到するなど高い人気を示しているようだ。一方で、注目を集めながらも大きな伸びにはつながっていないウエアラブルデバイス市場だが、端末だけでなく、販売面でも高級感を強く打ち出すApple Watchの戦略は普及の起爆剤になるだろうか。

グーグルは事業縮小? 不安の中、高まるApple Watchへの期待

 身に着けて利用する“ウエアラブルデバイス”がこの2、3年で大きな注目を集め、スマートフォンに続く新たなデバイスとして、市場拡大に向け大きな期待が寄せられている。しかし、その注目度や期待とは裏腹に、市場が拡大する兆しは現在のところ見られない。

 その要因は、ウエアラブルデバイスが既存のデバイスと比べて、利便性は高いものの、“身に着ける”上での魅力に欠けていることにある。最も多く聞かれるのが、バッテリーとデザインの問題だ。特にウエアラブルデバイスの主流となっている腕時計型の“スマートウォッチ”は、腕時計と比べて「電池が持たず、充電が面倒」「サイズが大きくデザイン性に欠ける」という意見を多く耳にする。

 また、今年に入り、眼鏡型のデバイスとして、ウエアラブルに対する関心を大きく高めるきっかけとなったグーグルの「Google Glass」が、同社の研究部門「Google X」から卒業させることが発表された。さらに、プロトタイプの販売を終了するなど、実質的に、縮小に向けた動きを見せている。こうした出来事も、ウエアラブルデバイスの今後に対する不安を与えている。

 だが、ウエアラブルデバイスに対する先行きが不透明な出来事が続く中にあっても、端末を開発するメーカーは、新しいウエアラブルデバイスの開発、提供に積極的に取り組んでいる。中でも、発売前から大きな注目を集めていたのが、アップルのApple Watchだ。

 タッチパネルや竜頭を用いた独自の操作性に加え、スポーツ用の「Apple Watch SPORT」から、サファイアガラスや18Kのケースなどを用意した高級感あふれる「Apple Watch EDITION」まで、複数のモデルを用意。iPhoneをヒットさせたアップルへの期待感に加え、腕時計ならではの所有感やデザイン性を重視した取り組みが注目を集め、「ウエアラブル普及の切り札」として期待されてきた。

ウェアラブルデバイスが注目を集めるきっかけとなった「Google Glass」だが、最近その取り組みは縮小している
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4月24日発売の「Apple Watch」は、ウェアラブルデバイス普及の切り札として注目を集めている
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