今回のお題は、「ファミリーニコン」というズバリの愛称が付けられたニコンのファミリー向けデジタル一眼レフ「D5500」だ。スマートフォンで写真に親しみ、よりきれいな写真を手軽に撮りたいと考えるファミリー層を獲得すべく、スマホのような操作で撮影や再生ができるようにしたほか、本体を小型軽量化して扱いやすくした。ひたすら撮影性能を重視する落合カメラマンには不釣り合いな機種のように感じるが、多くの点がハートに刺さったのだという。

ニコンが2月に発売したファミリー向けデジタル一眼レフカメラ「D5500」。実勢価格は、ボディー単体モデルが7万5000円、18-55 VR IIレンズキットが9万2500円、18-140 VRレンズキットが12万円、ダブルズームキットが12万5000円前後
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 わたくし、ナニを隠そう、初代「D5000」のオーナーでありました。もう手放してしまっているので過去形なのだけど、当時すでにニコン「D3」や「D700」といったフルサイズ機をメインに据えていたにもかかわらずの導入だったのである。

 なにゆえD5000を所有しようと思ったのか? いちばん大きかったのはバリアングルモニターの装備だ。一眼レフの使用頻度が今よりもグーンと高かった(本当の意味で“使える”ミラーレスがまだないと判断していた)あのころの私にとって、一眼レフがバリアングルモニターを装備してくれることは、けっこうな魅力だったのだ。

2009年春に登場した「D5000」。背面左側に操作ボタンを配置するため、バリアングル式の液晶モニターはヒンジが下に付いていた
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 実際、小さく軽いところと撮影アングルの自由度が格段に増したところは狙い通りの手応え。おかげで、フルサイズはあくまでもお仕事用と割り切り、日常の持ち歩きはD5000というスタイルがしばらく続くことになった。シャッターを切ったときの感触が思いのほかシャープで小気味よかったのも、日常使いを気分良くこなすことのできた要素のひとつだったといえる。ファインダーはそれなりだったけれど、D5000は想像以上に「気分良く写真が撮れる一眼レフ」だったのだ。

 その後は、今回扱うD5500に至るまで「Dの5000番台」とは無縁な日々を過ごしてきた。比較撮影などで一時的に使うことはあっても、自己所有することはなかったのだ。いうまでもなく、Dの5000番台が収まりそうなポジションはすでに“使える”ミラーレス機がガッツリ陣取っているからである。そこに一眼レフが食い込む余地は、悲しいかなすでに残ってはいない。あくまでも、私の中の事情ではありますが…。