開発のコンセプトは「私が欲しいスーツケース」。女性用スーツケースを「開発者」と「お客」が等身大の感性をもつ“リアルターゲット”で作ると、どんな製品ができるのだろうか。

 総合バッグ&ラゲージメーカー大手のエースは、これまで攻勢の弱かった25歳~30代前半の女性客獲得を目指し、1940年の創業以来初となる女性開発チームを発足。昨年デビューした新ブランド「HaNT」(ハント)のスーツケースが好調だ。この春、新色ネイビーが追加発売される。

 開発のメンバーは、モノづくりの“常識”を知らない20代若手女性社員6名のみ。リーダー不在、販路未定、目標も計画もない、売れなくてもいい…とまでいわれたという異例づくしのチーム。余計なバイアスが掛からないようにと社内では極秘に進められたプロジェクトだった。

 そんな彼女たちが「機内持ち込みサイズ」をあえて作らなかったのはなぜか? 開発のウラ話とこだわりを前・後編でお届けする。

「HaNT」(ハント)スーツケースの新色、ビオラネイビー。2015年4月から全国の百貨店、専門店で発売。サイズは2種類。小/61×42×23cm、47L、2万5000円。大/71×49×25cm、75L、2万9000円(画像提供:エース)
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スーツケースを開けたと ころ。「一面かわいい柄」で、荷造りから旅のワクワク感を盛り上げる
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「HaNT」(ハント)スーツケースは全4色。ネイビー以外の3色は2014年6月より全国の百貨店、専門店で発売。本体カラーごとに異なる内装生地を使用したのは、エースでは初めての試みだった(画像提供:エース)
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