MVNOの格安SIMで安くスマホを導入したいと考えている人にとって悩ましいのが、組み合わせるスマホ本体をどう選ぶかだ
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 4月からの新生活を控え、スマートフォン(スマホ)の購入を検討している人は多いだろう。国内の主要キャリアは、かき入れ時の新生活シーズンに合わせ、家族割などの割引サービスを拡充させたり、光固定回線とのセット割を設けるなどの施策を打ち出し、割安感を訴求している。だが、通話定額プランが契約時の必須条件になったキャリアも多く、こうしたキャリアの割引サービスを利用しないと通話料を除いても毎月6000円を超える料金負担が発生することもある。

 そのようななか、できるだけ安くスマホを使うための手段として注目を集めているのが、いわゆる「MVNOの格安SIM」だ。例えば、月間2GBのパケット通信が利用できるIIJ mioの「ミニマムスタートプラン」ならば、人気アプリ「LINE」を利用するために欠かせないSMSが利用できるオプションを加えても、月額料金は1040円で済む。一般的な大手キャリアの通常プランと比べ、実に5000円以上も安い。

 このように魅力的な格安SIMだが、悩ましいのが組み合わせるスマホ選びだ。MVNOや量販店が取り扱うSIMフリーのスマホを利用するのが一般的な流れとなっているが、高性能モデルは端末価格が4万~5万円前後とハッキリいって安くない。格安SIMで通信料金を抑えられるのに、スマホ本体が高くては本末転倒だ。価格が安いスマホもあるが、性能や装備が貧弱で満足できない製品も多い。

 そこでお薦めしたいのが、アキバの中古ショップなどで売られている中古スマホだ。SIMフリースマホと比べて選択肢が圧倒的に多いうえ、性能に優れるモデルがより安く入手できる。

中古なら、フルセグ+防水仕様のハイエンドモデルが3万円前後で買える

 格安SIM向けのSIMフリースマホで人気が高いのが、エイスーステック・コンピューターの「ZenFone 5」だ。楽天モバイルやNifMoなどのMVNO各社が取り扱っているほか、カメラ量販店でも販売しているので入手性に優れる。5型の液晶パネルは1280×720ドットとフルHDではないものの、サクサクとした軽快な操作感は定評がある。実勢価格は、16GBモデルが2万9000円前後、32GBモデルが3万2000円前後。決してハイスペックではないが、16GBモデルならば3万円を切る価格で入手できるのはなかなか魅力的だ。

エイスーステック・コンピューターのSIMフリースマホ「ZenFone 5」。十分な性能を持ちながら手ごろな価格で購入できる点が評価されている
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 だが、「せっかくスマホを買うならば性能にこだわりたい」という人も多いだろう。そのような人に最適なのが中古スマホだ。中古スマホの多くは、もともとNTTドコモなどのキャリアが販売していた端末なので、とにかく選択肢が多い。発売したばかりの最新モデルや、新品では入荷待ちとなっている人気モデルも見受けられるほどだ。

 見逃せないポイントが、中古スマホならばSIMフリースマホと同等の予算でワンランク上の性能を持つスマホが手に入れられることだ。じゃんぱら 秋葉原本店の高橋昭義氏は「高性能の中古スマホを低価格で入手するなら、あえて人気メーカーの定番シリーズ以外に目を向けるのがお薦め」と語る。

 高橋氏が薦めるスマホの1つが、富士通モバイルコミュニケーションズの「ARROWS NX F-01F」だ。2013年秋に登場した旧モデルながら、当時のハイエンドモデルだったこともあり、クアッドコアCPUや5型のフルHDパネルなど充実したスペックを備える。特に注目なのが、おサイフケータイやフルセグ放送の受信機能、ボディーの防水機構など、日本メーカーならではの機能や装備を備えていることだ。これらは、ZenFone 5をはじめとする海外メーカーのSIMフリースマホには基本的に搭載されていない。F-01Fの中古品の販売価格は2万9800円前後なので、ZenFone 5とほぼ同等の予算でワンランク上の装備が得られることを考えると魅力は高い。

富士通モバイルコミュニケーションズの「ARROWS NX F-01F」。大画面のフルHD液晶やフルセグ放送の受信機能などを備えた高性能モデルだが、中古品が3万円前後で購入できる
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 F-01Fと同時期に登場したシャープの「AQUOS PHONE ZETA SH-01F」も手ごろな価格の高性能スマホとして挙げた。おサイフケータイやフルセグ、防水などの主要な装備に加え、3日間充電せずに使える高い省電力性能も備える。中古品の価格は2万9800円前後で、こちらも3万円以内で購入できる。

シャープの「AQUOS PHONE ZETA SH-01F」。こちらもフルHD液晶やフルセグを搭載しながら、3万円前後で購入できる
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 LGエレクトロニクス・ジャパンが2013年10月に発売した「G2 L-01F」は、フルセグや防水には対応しないものの、5.2型の大型パネルをスリムボディーにまとめた高性能モデル。中古品の価格は2万5000円前後と、さらに手ごろだ。

LGエレクトロニクス・ジャパンの「G2 L-01F」。在庫が潤沢なこともあり、2万5000~2万8000円前後の低価格で販売する店舗が多い
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 いずれも、日本市場でヒットしたソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia」シリーズやサムスン電子の「GALAXY」シリーズと比べると知名度やブランド力で劣ることもあり、売り上げは低迷した。人気が低いため、Xperiaなどの人気モデルの中古品と比べるとかなり安く購入できる。だが、性能自体が悪いわけではないので買い得なわけだ。

 ちなみに、同等の価格帯で購入できるXperiaやGALAXYとなると、「Xperia Z SO-02E」(2万8800円)や「GALAXY S4 SC-04E」(2万9800円)など、ひとつ世代が古い機種でないと予算内に収まらない。このことからも、不人気モデルの買い得度の高さが分かる。