写真家の三井公一氏に注目の最新デジカメをいち早く試してもらい、撮って出しの実写画像を紹介する連載。今回は、キヤノンのスリム高倍率ズーム機「PowerShot SX710 HS」を取り上げる。2014年のベストセラーモデル「PowerShot SX700 HS」の後継モデルで、動画撮影時の手ぶれ補正機構をさらに強化したのが大きな改良点だ。撮像素子の画素数も、従来の有効1610万画素から有効2030万画素に高めた。スマホユーザー憧れの幅広い望遠撮影に対応する万能モデルの気になる画質をチェックしていきたい。
キヤノンから、スリムなボディーに光学30倍ズームレンズを搭載した「PowerShot SX710 HS」が登場した。iPhoneをはじめとするスマートフォンに押されて最近元気がないコンパクトデジタルカメラだが、このカメラはスマートフォンでは絶対に味わえない超望遠域での撮影が楽しめるので久々にイイかも!と思った。
ジーンズのポケットに気軽にねじ込める34.8mmという薄型ボディーに、広角25mm~超望遠750mm(35mm判換算)という驚異的な光学ズームレンズを押し込んだPowerShot SX710 HS。わずかな期間だったが、実際に撮り歩いてみた。
以前インプレッションした「PowerShot SX60 HS」はいわゆる“ネオ一眼”タイプだったが、こちらはフツーのコンデジスタイルなので携帯性は抜群。それでいて、最大750mmの超望遠で撮影できるのだ。デジタルズーム「プログレッシブファインズーム」を併用すれば、60倍ズームにあたる約1500mm相当での撮影が可能になる。これは本当にスゴい! 遠くの被写体をこのコンパクトなカメラで切り取るのはとても快感であった。