写真家の三井公一氏に注目の最新デジカメをいち早く試してもらい、撮って出しの実写画像を紹介する連載。今回は、キヤノンのスリム高倍率ズーム機「PowerShot SX710 HS」を取り上げる。2014年のベストセラーモデル「PowerShot SX700 HS」の後継モデルで、動画撮影時の手ぶれ補正機構をさらに強化したのが大きな改良点だ。撮像素子の画素数も、従来の有効1610万画素から有効2030万画素に高めた。スマホユーザー憧れの幅広い望遠撮影に対応する万能モデルの気になる画質をチェックしていきたい。

 キヤノンから、スリムなボディーに光学30倍ズームレンズを搭載した「PowerShot SX710 HS」が登場した。iPhoneをはじめとするスマートフォンに押されて最近元気がないコンパクトデジタルカメラだが、このカメラはスマートフォンでは絶対に味わえない超望遠域での撮影が楽しめるので久々にイイかも!と思った。

2月6日に早くも販売が始まったスリム高倍率ズーム機「PowerShot SX710 HS」。カラーバリエーションはブラックとレッドの2色を用意する。実勢価格は3万8000円前後
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 ジーンズのポケットに気軽にねじ込める34.8mmという薄型ボディーに、広角25mm~超望遠750mm(35mm判換算)という驚異的な光学ズームレンズを押し込んだPowerShot SX710 HS。わずかな期間だったが、実際に撮り歩いてみた。

 以前インプレッションした「PowerShot SX60 HS」はいわゆる“ネオ一眼”タイプだったが、こちらはフツーのコンデジスタイルなので携帯性は抜群。それでいて、最大750mmの超望遠で撮影できるのだ。デジタルズーム「プログレッシブファインズーム」を併用すれば、60倍ズームにあたる約1500mm相当での撮影が可能になる。これは本当にスゴい! 遠くの被写体をこのコンパクトなカメラで切り取るのはとても快感であった。

傾きかけた陽を浴びるユリカモメをテレ端で。羽毛の質感表現が素晴らしい。オートフォーカスも正確で、思わずこのカメラを欲しいと思ったぐらいである(ISO125、F6.9、1/1000秒、750mm相当)
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不忍池をワイド端で。立ち枯れしている植物のリアリティ感がいい。若干線が太い印象を受けるが、このクラスのカメラとしては健闘しているといえよう(ISO80、F4、1/400秒、25mm相当)
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先ほどの場所からテレ端までグッとズームし、弁財天の避雷針部分をクローズアップした。しっかりとした解像感と質感に驚いたカットだ。フレームの中央に収めるには、カメラをしっかりとホールドする必要がある(ISO80、F6.9、1/250秒、750mm相当)
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海の向こうにそびえる岩礁。肉眼でロープを渡してあることは視認できた。これをテレ端で撮ってみると…(ISO160、F4、1/1250秒、25mm相当)
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なんと、ロープに鳥が留まっていた! これは肉眼ではまったくわからなかった。ロープの質感もしっかり確認できた。このズームレンズ、なかなかの性能だ(ISO80、F6.9、1/320秒、750mm相当)
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