子供や初心者向きの万年筆「カクノ」(パイロット)が万年筆未経験者からマニアまで巻き込み、大ヒット商品となった。カクノをきっかけに、万年筆の面白さや実用性の高さを知ったユーザーも多いだろう。

 そこで今回は、初心者にも使いやすい万年筆の販売に力を入れている東京・蔵前の文房具店「カキモリ」の店主・広瀬琢磨さんにお手伝いいだたき、“カクノの次に買うべき万年筆”を厳選した(価格表記は全てカキモリでの税抜き販売価格)。

 予算は5000円~3万円。万年筆の場合、1万円を超える製品の多くは一生使い続けられるほどクオリティーが高いので、本格的なものを求めている人のニーズにも応えられていると思う。

 なお、5000円以下の製品を多く知りたい場合は、以前の記事「厳選! 5000円未満でも大満足の“激安スゴ腕万年筆”」を参照してほしい。

東京・蔵前の文具店「カキモリ」。所在地/東京都台東区蔵前4-20-12
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万年筆選びに協力していただいたカキモリ店主、広瀬琢磨さん。初心者にも使いやすい万年筆を中心にそろえ、自由に試し書きができるコーナーを作るなど、エントリーユーザーに優しい店作りを実践している
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5000円ならこれ!

パイロット「セレモ」

パイロット「セレモ」(5000円)
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 コストパフォーマンスで選ぶのなら、この「セレモ」(パイロット)と、前回の記事で紹介した「14Kスタンダード」(プラチナ万年筆)になると思う。

 どちらも5000円で買えるのに、ペン先は14金を使った“金ペン”。金のペン先はインクによる腐蝕に対して強く、紙への当たりが柔らかいのが特徴。万年使えるペン=万年筆なのだから、正確には金やプラチナといった腐蝕に強いペン先が使われているものこそ万年筆と呼ぶべきなのかもしれない。

 セレモは細めの軸で、どちらかというと女性や手の小さい人向きという印象。しなるペン先が紙への優しいタッチを生み出し、インクもスルスルと快適に出るなど、万年筆ならではの満足感が高い。細いのでペンケースに入れやすく、持ち歩きやすさを考えれば、ビジネス用途にも最適。キャップがネジ式ではないので、書きたいときに素早く書けるのも実践的。軸の色は黒と赤、ペン先はF(細字)とM(中字)から選べる。「CON-20」というスポイト式のコンバーターが使えるため、ボトルインクでの利用も可能。

ネジ式ではないキャップは後ろにかぶせて使うと重量のバランスが良い
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ペン先は小さめ。金のペン先なので紙へのタッチは柔らかい
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軸のカラーバリエーションは黒と赤
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この価格帯でこれだけ筆圧をかけずにスルスルと書ける万年筆は少ない
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