2018年に完成する「クロスレール」には、カナダ・ボンバルディア社製の新しい列車が走る
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 日本ではリニア中央新幹線が話題になり、2014年12月に東京~名古屋間の着工式が行われたが、英国でも、ロンドンおよびイングランド南東部を走る新しい鉄道「クロスレール」の建設が進められ、ロンドン周辺の活性化につながる大きな期待が寄せられている。今回はこのクロスレールを紹介したい。

 そもそも英国は世界で最も古い鉄道がある国。現在主な鉄道は、ロンドンを中心に放射線状に延びている。クロスレールは、ロンドンを中心にしてその西側のエリアと東側のエリアを結び、イングランド南東部を文字通りクロスする(横断する)形で走る鉄道だ。

クロスレールは英国を縦断するルート。完成すると慢性的な混雑がだいぶ解消されることになる
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 主なルートは主要鉄道グレート・イースタンの駅がある東部エセックス州のシェンフィールドからロンドン東部に入り、ロンドン五輪が開催されたオリンピック・スタジアムのあるストラトフォード、金融街シティのあるリヴァプール・ストリート、高級ショップが並ぶボンド・ストリート、主要鉄道グレート・ウェスタンの駅があるパディントンを通り、ロンドン西部を経て、西部バークシャー州の近郊都市、スラウ、メイデンヘッド、レディングまでを結ぶもの。総延長約118キロになる。

 途中、ロンドン東部ではホワイトチャペルからテムズ河畔のビジネス街、カナリー・ウォーフやドックランドを通ってアビーウッドに向かう路線と、ストラトフォードからシェンフィールドに向かう路線に枝分かれし、ロンドン西部ではメイデンヘッド、レディングに向かう路線とヒースロー空港(ヒースロー・セントラル駅とヒースロー・ターミナル4駅)に向かう路線に枝分かれする。

 郊外では地上を走るが、ロンドン中心部では地下鉄方式。これまでロンドン市民が利用してきた地下鉄とは別の路線になるので、新規に、しかも現在のロンドン地下鉄の下側、最大深度50メートルにもなるトンネルを掘るという大がかりな作業が必要になる。