新富士バーナー「フィールドチャッカーST-450」
実売価格は2000円前後。炙り料理のほか、炭の火おこしなどにも使える本格トーチバーナー。カセットボンベ1本付き
新富士バーナーの公式サイトはこちら
[画像のクリックで拡大表示]

クリームブリュレの流行から始まった「バーナー」へのアコガレ

 いわゆる「道具から入る人」の特徴として、何事にも飽きっぽいというのがある。道具を買うときは、これを使いこなす自分のバラ色の未来を想像して胸をふくらませるのだが、1回使ってしまえば熱意は急速冷却。何かをやりたいというより、道具を使ってみたかっただけだったのね、というケースが多々ある。ていうか自分だ。

 そんな自分の弱点を再確認できたのが、今回紹介するカセットボンベ式のバーナーだ。料理下手な自分だが、料理バーナーとのつきあいは意外に長い。きっかけは、90年代に流行したスイーツ「クレームブリュレ」だった。もともと大のプリン好きだが、その大人版というか、オサレ版というか、とにかく初めて食べるワンランク上のあの未知のスイーツのトリコに。毎日のようにあの、とろ~んとした新食感のプリンと、カリッと焼き上げられたカラメルのハーモニーを味わっていたころのことだ。

 こんなに知り尽くした味なら、自分でもおいしいやつが作れるはず。そう思って各種材料と容器などを購入。まあ「クレームブリュレ」とか名乗ってお高くとまってるが、ほとんどプリンなので、作るといっても卵黄とか生クリームとかを分量通りに混ぜるのが主な作業なわけで。けっこう本体は簡単にできてしまうのだが、やはりなくてはならないのがトーチバーナーだった。

 クレームブリュレのチャームポイントのひとつである表面のカラメルは、グラニュー糖をバーナーで焦がして作るもの。固まったブリュレをひっくり返してガス台で炙ってみたり、いろいろ試してみたが、どうしてもあのきれいな焦がしにならない。

 今のように専門的な道具もネットショップで簡単に買える時代とは違う。下調べもしないまま合羽橋に行って、溶接用と見紛うばかりの大がかりなプロ用バーナーを買った記憶がある。プロ用だけに値段もハンパなかった気がするけど、「これから死ぬまで毎日クレームブリュレを食べるんだから、300円×365円で1年で10万円、10年で100万円……」と計算。「バーナーを買ったほうがずっとお得!」という結論を導いた。

 こうして完璧な手作りクレームブリュレが完成したが、業務用トーチバーナーは準備が大変で、しかも料理の火に慣れていない上、溶接の資格も持ってない者にとっては、怖さもハンパない。1回だけ念願のクレームブリュレの焦がしを実現させたきり、ブリュレ熱も一気にクールダウン。バーナーを引っ張り出してきて手作りするどころか、まもなく買ってくることさえしなくなってしまった。

数十年ぶりにクレームブリュレも作ってみた。簡単なはず……だったが、オーブンでの焼きに失敗したのか、実は内部は茶碗蒸し風に。まあ、これは本題でないのでスルーして、グラニュー糖を表面にふりかけて、焦がしを開始
[画像のクリックで拡大表示]
グラニュー糖はちょっと炙るだけで溶け出して、目にもおいしい焦がしが完成した。スプーンを入れるとパリッと割れる上々のデキ
[画像のクリックで拡大表示]