ドコモやau、ソフトバンクよりもデータ通信容量が多く、しかも通信料金は2000円台前後と安い「大容量格安SIM」が急増している。主なサービスを比較しつつ、その選び方や注意点を解説しよう。

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 2014年は、通信料金が安い格安SIMが社会的に話題になった年だった。もしかしたら、後から見たら「格安SIM元年」なんて呼称がつけられるかもしれない。爆発的とまでは言わないまでも、着実に利用は増え、商機を見出した様々な業態の事業者が参入している。

 そうした中で、この秋から加速しているのが、データ通信容量の増加だ。それもこれまでならば大手キャリアのフルサービスでしか提供されていなかったような月間7GBを超えるような高速データ通信が可能なサービスが続々と登場しているのだ。

 7GB以上あれば、多くのユーザーにとって、格安SIMといえども「我慢して」使うものではなく、「余裕をもって」使えるだろう。新しいジャンルとも言えそうな「大容量格安SIM」が今どのような動きを見せているのか、チェックしていこう。

3大キャリアより格安SIMのほうがデータ通信容量が多い?

 2014年のはじめにイオンが格安スマホを提供するというニュースが巷を駆け巡ったころ、「格安SIMや格安スマホは、データ通信容量の制限があるから安い」という説明がなされていたのを記憶している人も多いだろう。安い料金を取るか、1カ月に使えるデータ通信容量を取るか——。そんな構図があった。

 実際、2014年の夏までは、格安SIMのエントリーモデルである月額1000円以下の製品では、ほとんどが月間1GBかそれに類する容量の制限があった。

 一方、NTTドコモ、au、ソフトバンクモバイルの3大キャリアは、いわゆる新料金プランを始めるまでは7GBという大容量のサービスを定額で提供してきた。その金額は月額5700円。基本料金やISP料金を含まない純粋なデータ通信料金で、スマートフォン利用者は有無を言わさずに支払わされてきた。

 唯一、NTTドコモだけは、月間のデータ通信量が3GBに制限される代わりに、月額4700円と1000円ディスカウントしたライトプランを提供していた。これにはau、ソフトバンクモバイルは追随することはなかった。

 2014年の前半、3大キャリアは「高い」けれど「7GB」まで安心して使える、一方の格安SIMは「安い」けれど「1GB」などの制限がある――という構図だったのだ。

●3大キャリアと格安SIMの通信容量が逆転?
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