インターナショナル・サケ・デイにロンドンの高級ワイン・ストア「ヘドニズム・ワイン」で開催された日本酒の試飲会
[画像のクリックで拡大表示]

 2014年10月1日、有名ホテルや洗練されたレストランが集中するロンドン、メイフェアにある高級ワイン・ストア「ヘドニズム・ワイン」である試飲会が開催された。

 グラスを片手にスペシャリストたちの話に聞き入る人々、仲間たちと酒談義に花を咲かせる人々など、店内は終始嬉々とした活気に溢れていた。彼らのグラスの中は、今ロンドナーたちが熱い視線を送る“日本酒”である。

 10月1日は、日本酒造組合中央会が1978年に制定した「日本酒の日」。ロンドンにおいては、“インターナショナル・サケ・デイ”と銘打って、その前後は 日本酒の日を祝う試飲会や、 サケ・パーティー、サケ講座などさまざまなイベントが繰り広げられた。来店者に無料で日本酒一杯を振る舞う日本食レストランも多くみられ、地元の日本酒ファンを大いに沸かせていた。

 ロンドンでの日本食レストランの快進撃は続いている。一昔前まではウオッカと類似したアルコール度の強い蒸留酒のように思われてきた日本酒は、その誤解されていたイメージを徐々に払拭し、クールな食中酒“ライス・ワイン” として認知されはじめている。何よりも、世界のワイン業界にトレードセンターとして長年君臨するロンドンで、日本酒がワインと肩を並べて評価されるようになったことは特筆すべき進歩だ。

ヘドニズム・ワインの日本酒部門を仕切るワインのスペシャリスト、松本穂波氏。今後は、さらにプレミアムな銘柄を店頭に取り揃えていきたいと語る
[画像のクリックで拡大表示]

 前出のヘドニズムのような、プレステージの高いワイン専門店の冷蔵庫にずらりと並べられた日本酒のボトルは、まさに日本酒人気の高さを物語っている。ロンドンで開催される世界最大規模の品評会「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC) 」でも、2007年に日本酒部門が設置されて以来、英国ではワインと日本酒は実に親密な関係を築いてきた。

2014年のインターナショナル・ワイン・チャレンジの日本酒部門で「チャンピオン・サケ」に輝いた、岐阜県の平田酒造場「熟成古酒 飛騨の華 酔翁」。写真協力 =IWC / (C)Rob Lawson Photography
[画像のクリックで拡大表示]
2014年のインターナショナル・ワイン・チャレンジで賞を受賞した日本酒を集め、7月中旬に日本大使館で開催された、「IWC アワード・ウイニング・サケ・テイスティング」イベント
[画像のクリックで拡大表示]

 今ロンドンでは、どのような日本酒戦略が繰り広げられているのだろうか、今後のポテンシャルは? 業界のトップランナーとして知られるキーパーソンたちに話を聞いた。